日鉄興和不動産株式会社

環境配慮型BFコンクリート「CELBIC」によりCO2排出量を28%削減

2025年03月25日

日鉄興和不動産株式会社
 日鉄興和不動産株式会社が発注する『(仮称)BIZCORE飯田橋計画(以下、本工事)』の地上躯体のスラブコンクリート工事において、受注者の株式会社鴻池組が環境配慮型BFコンクリート「CELBIC」を適用し、コンクリート材料に由来するCO2排出量を約28%削減※しました。

 本工事では、普通ポルトランドセメントの30%を高炉スラグ微粉末(BF)に置き換えたA種クラスのCELBICを2階から屋上階のスラブに用い、高炉スラグ微粉末には、エスメント(R)(日鉄スラグ製品株式会社製)を使用しました。コンクリートのCO2排出量の多くは、セメントによるものであることから、普通ポルトランドセメントの一部を排出量の少ない高炉スラグ微粉末に置き換えることで、コンクリート材料に由来するCO2排出量を約28%削減することができました。併せて、杭についても普通ポルトランドセメントの40~45%を高炉スラグ微粉末に置き換えた高炉セメントB種を適用することにより、同様にCO2排出量を約43%削減※しています。

 今後も脱炭素社会の実現に向けた方策の一つとして、CELBIC(環境配慮型BFコンクリート)をはじめとした環境配慮型コンクリートの普及に向けて、積極的な現場適用を進めてまいります。

※CO2排出量削減効果の試算に用いたCO2排出量原単位は、下記による。
 ・普通ポルトランドセメント:772kg-CO2/t
 ・高炉セメントB種    :437 kg-CO2/t
 ・高炉スラグ微粉末    :35.6 kg-CO2/t
   出典 日本建築学会:高炉セメントまたは高炉スラグ微粉末を用いた鉄筋コンクリート造建築物
      の設計・施工指針(案)・同解説、2017

<CELBICについて>
 CELBICは、CELBIC研究会(株式会社鴻池組を含む13社の共同研究会)が開発した環境配慮型BFコンクリートであり、セメントの一部を高炉スラグ微粉末に置き換えることによってコンクリート材料に由来するCO2排出量を削減する低炭素型BFコンクリートです。高炉スラグ微粉末は、製鉄所において銑鉄を生産する際に生成される副産物であるため、これを積極的に活用することは、副産物の有効利用や天然資源の使用削減にもつながります。
 また、CELBICでは建築コンクリート構造物に求められる所要の品質を確保しつつ、建物の部位によって高炉スラグ微粉末の使用率を10~70%の範囲で調整することができます。
 これにより、部位ごとに要求される強度発現性や耐久性に応じた最適な高炉スラグ微粉末の使用率の選択が可能であり、建物の品質確保と環境に配慮した施工の両立を実現します。

<エスメント(R)について>
 本工事に使用された高炉スラグ微粉末は、日本製鉄株式会社が銑鉄を生産する際に生成される副産物である高炉水砕スラグを原料とし、日鉄スラグ製品株式会社が製造・販売を行うエスメント(R)を採用しました。
 一般的なセメントは焼成工程において、焼成のための化石燃料の消費およびセメントの原材料である石灰石の熱分解によりCO2を排出します。一方、エスメント(R)は、セメント同様に硬化する性質がありますが、焼成工程が不要であるため、製造時のCO2排出量および使用エネルギーの少ない、低炭素、省エネルギーな材料です。

<工事概要>



▲『(仮称)BIZCORE飯田橋計画』外観予想パース



▲コンクリート打設状況


以上
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