株式会社アマダ

基板穴あけ加工機のリーディングカンパニーを買収

2025年04月18日

株式会社アマダ
半導体産業における新たなレーザ加工技術の共創と新市場への参入




株式会社アマダ(神奈川県伊勢原市、代表取締役社長執行役員:山梨 貴昭)は2025年4月17日、ビアメカニクス株式会社(神奈川県厚木市:代表取締役社長:清水 秀晃、以下ビアメカニクス)の全株式を取得する株式譲渡契約を締結し、完全子会社とすることとしました。
これにより、当社が保有するレーザ技術などのコア技術や生産供給、サポート体制と、ビアメカニクスが保有するハイエンドまでの基板穴あけソリューションや顧客基盤を融合することで、半導体産業における市場への本格参入を目指します。さらに、レーザ加工や自動化などの新たな技術を共創し、差別化商品を開発、投入することで、お客さまの技術進化ニーズに応えます。
アマダグループは各社のシナジーを追求することで、既存事業の拡大のみならず、半導体などの新分野にも拡大、進出し、さらなる成長を目指します。

■背景と狙い
アマダグループは、2030年に目指す姿として「長期ビジョン2030」を掲げるとともに、具体的なアクションプランとして、2025年度を最終年度とする3カ年の「中期経営計画2025」を策定し、その実現に向けて全社で取り組んでいます。とくに、当社の資産であるレーザ技術による新領域拡大を、長期成長戦略の最も重要な活動の一つに位置付け、高い成長率が見込める e-Mobility、半導体、医療などの新分野への拡大、進出を目指しています。中でも半導体はスマートデバイス製品の小型化、高機能化や、データセンター向けの需要急増に伴い、製造工程において急速な微細化、短納期化が求められています。これらの要求に応えるため、様々なレーザ加工に注目が集まり、当社が保有するレーザ技術の可能性や、その技術を活用したM&Aによる事業拡大について模索してきました。
ビアメカニクスは基板穴あけ加工機の世界的リーディングカンパニーで、1968年に株式会社日立製作所の工作機部門が分離、独立。その後、事業の選択と集中を進め、ハイエンド基板穴あけ加工機メーカーへと成長してきました。ハイエンド基板は高性能半導体を搭載する基板で、近年のスマートデバイスや生成AI向けの半導体などで採用されています。これらのハイエンド基板は回路を微細化するために導通穴の増加と小径化、基板の多層化、材料の多様化など、大容量の情報を高速かつ低消費電力で処理するために最先端の技術が求められています。ビアメカニクスは、基板への貫通穴加工には、超高速スピンドルと高速高精度テーブルサーボ技術を搭載したドリル穴あけ機、基板積層工程の止まり穴加工には、高速高精度ガルバノ技術を搭載したレーザ穴あけ機(CO2レーザ加工機、UVレーザ加工機)を提供しています。基板加工に関して他社の追従を許さないこれらの差別化ソリューションにより、ハイエンド基板に対する高い要求に応えています。
当社が保有するレーザ技術などのコア技術、自動化装置、フレキシブルなグローバル生産供給体制、およびIoTによるサービスサポート体制と、ビアメカニクスが保有するレーザによる穴あけ加工技術や、製造装置を高速、高精度化する技術は、親和性が非常に高いと考えています。また、ビアメカニクスのお客さまには、当社微細溶接事業のレーザ加工システムによるウエハーへのマーキングや樹脂モールドのバリ取りなど、半導体製造の後工程装置向けの提案により、高いシナジーが見込めます。これらの理由から、両社の融合により半導体産業においてより一層の市場拡大が狙えること、また新たなレーザ加工技術を共創し、差別化商品を開発、投入することで、お客さまの技術進化ニーズにより一層、迅速かつ柔軟に応えることが可能になると判断し、合意に至りました。

■合意の内容
アマダは2025年4月17日付けで、株式会社アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンドとの間で、同社が保有するビアメカニクスの発行済株式を全て取得する株式譲渡契約を締結しました。取得価格は、510億円です。株式譲渡は2025年7月を予定しており、ビアメカニクスは手続き完了後もお客さまとの関係をさらに発展させ、主要商品の製造、販売、サービスでお客さまに貢献します。また、ビアメカニクスの事業執行体制は継続し、当社とともにさらなる強化を図ります。

■今後の展開
アマダグループとビアメカニクスとの融合により、半導体産業をはじめとするお客さまに総合的なソリューションを提供します。また、両社がもつ販売・サービス網や技術提案力を相互に活用し、長期ビジョン2030の達成に向け、グローバルで「レーザ・溶接事業」をさらに拡大します。
アマダグループ各社のシナジーを追求し、業界トップの総合ソリューション提案を継続することで、当社グループのポジションをより強固なものとし、持続的な成長と企業価値の向上を目指します。

■ビアメカニクス株式会社 概要
社名  : ビアメカニクス株式会社
所在地 : 神奈川県厚木市田村町9番32号
設立  : 1968年
代表者 : 代表取締役社長 清水 秀晃
事業内容: 半導体パッケージ基板およびプリント基板向けの高精度なドリル穴あけ機 / レーザ加工機の研究・開発、設計、製造、販売、サービス
資本金 : 301百万円
売上高 : 43,292百万円(2024年 3月期)※連結ベース
従業員 : 562名(2024年 3月期)※連結ベース

■株式取得の主な相手先(売主) 概要
名称  : 投資事業有限責任組合アドバンテッジパートナーズVI号等

※掲載の情報は予告なく変更される場合があります
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ

記事一覧に戻る