株式会社パーク・コーポレーション

【parkERs】心理的効果を狙った「室内緑化」が実験的に証明。オランダ学術誌に採択

2025年09月19日

株式会社パーク・コーポレーション
フラワーショップ「青山フラワーマーケット」を運営する株式会社パーク・コーポレーション(本社:東京都港区、代表取締役: 井上英明)の空間デザインブランド「parkERs(以下、パーカーズ)」は、2019年より、トヨタ自動車株式会社 未来創生センター(以下、トヨタ自動車)、株式会社豊田中央研究所(以下、豊田中央研究所)、株式会社パソナ日本総務部(以下、パソナ日本総務部)が行う「植物と共生する空間が人間にもたらす効果」についての共同研究において、研究の元になった「樹種マップ」の提供や、植物を用いた空間デザインの観点から専門的な見識を共有し、実験空間のデザイン設計植栽コーディネート、植栽施工を行い協力しています。

この度、本共同研究の成果の一つとして、「葉の形状が人に与える印象の違い」を明らかにした論文がオランダの学術出版社Elsevierが発行する学術誌「Building and Environment」に採択され、2025年5月15日発刊のVolume276に掲載されました。

葉の形状の違い(イメージ写真)

この研究結果を用いることで、グリーン空間を利用する人々への心理的な効果を狙った植物のコーディネートが可能になります
 例:「活力」を誘発する植物→コミュニケーションを活発にしたい空間に取り入れる
 例:「リラックス」を誘発する植物→心身ともに安らげる休憩室に取り入れる


この知見は、今後も拡がりが見込まれるウェルビーイング(心身の健康と幸福)を向上させる室内の空間づくりに、大きく貢献できると考えています。

本論文は、同誌の Web サイトでも全文が公開されており、下記のURLからご覧いただけます。
Subjective mapping of indoor plants based on leaf shape measurements to select suitable plants for indoor landscapes
https://doi.org/10.1016/j.buildenv.2025.112828


研究協力の背景・経緯

独自の空間デザイン
日常に「公園のここちよさ」を提供する空間デザインブランドであるパーカーズは、2013年のブランド設立以来、人間が本来持っている感性を大切にオフィスや住居、公共・商業施設、屋外空間等の空間設計をしてきました。


オフィス

カフェ・商業空間


ランドスケープ

プロダクト開発

植物の提案については、プランツコーディネーター(植栽デザインの専門家)が専門的な知見とクリエイティブな感性をもとに、空間デザイナーとタッグを組みデザインを行ってきました。

樹種マップの完成 
空間コンセプトに合わせて様々な手法を用いる中で、2016年に葉の形状などの特徴をもとに観葉植物をグルーピングした独自の樹種マップを作成しました。

これは多様にある植物の種類に対し、主に葉の「大小」と「直線的・曲線的」の二軸でプロットしグルーピングしたもので、表現したい空間の印象やイメージに応じてこの樹種マップを活用していました。

葉の形状などの特徴をもとに観葉植物をグルーピングした、パーカーズ独自の樹種マップ


心地よさのエビデンス化
植栽デザインに精通した職人の知識と経験から生み出された樹種マップではありますが、論理的なエビデンスを持ったものではないため、グリーン空間が持つ力をより広く訴えるためには、その根拠となるエビデンスづくりも重要だと考えるようになりました。
2018年頃、トヨタ自動車+パソナ日本総務部と話をする中で、この樹種マップに興味を持っていただき、この度の研究がスタートしました。

トヨタ自動車+豊田中央研究所+パソナ日本総務部の研究概要

葉の特徴の数値化に成功
トヨタ自動車+豊田中央研究所+パソナ日本総務部は樹種マップを数値化して表現できないか検証を重ねた結果、葉の長さ、幅、丸さなどの特徴を数値化することに成功しました。
「葉の形状マップ」特許取得
そのデータから植物を「点」「面」「線」の3つのグループに分類する独自の「植物分類システムおよび植物選定システム」(葉の形状マップ)(特許第7475761号)を発表。パーカーズの担当者も、発明者として特許取得に協力しました。
アンケート調査を実施
さらに葉の形状と人の印象との関連性を把握するための独自のアンケート調査を実施。
このアンケートでは、まず植物デザインの専門家であるパーカーズのプランツコーディネーター6名が葉の形状から感じる印象を形容詞対で答えるアンケート調査を実施。次に、一般の人々が感じる印象と差異があるかどうかを調べるためのWEBアンケート調査を、1000人を対象に実施しました。

その結果、プランツコーディネーターと一般の人々が感じる印象は近いものであることがわかり、さらに点の植物は「リラックス」、面の植物は「活気」の印象をもたらすことが実験的に証明されました。



特許番号:特許第7475761号
特許名称:植物分類システムおよび植物選定システム
トヨタ自動車・パソナ日本総務部共同特許

本研究における実験空間の実例

下記の空間において、パーカーズはデザイン設計、植栽コーディネート、植栽施工を手がけ、実験空間の実現に協力しています。
参考:https://www.toyota.co.jp/jpn/tech/partner_robot/news/20201222_01.html

■Genki-tron(ゲンキトロン)
トヨタ自動車+豊田中央研究所+パソナ日本総務部の共同研究のための実験空間。未来創生センターにある温度、湿度、風、光が制御できる太陽光型環境制御温室(幅3m×奥行き5m×高さ3 m)を点、面、線のそれぞれの植物で構成しました。「ゲンキトロン」では、実験参加者1名が数分から数時間、自然空間に滞在した時の効果を検証しています。
参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=THLnvLTy-S4
https://www.youtube.com/watch?v=THLnvLTy-S4



■Genki-office(ゲンキオフィス)
「ゲンキトロン」に対し、数日から数週間、自然空間に滞在した時の効果を検証するための、オフィスタイプの実験空間。幅約10 m×奥行き約12 m×高さ約3mで構成され、長期間滞在が可能です。
参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=zBEQB5-t66s
https://www.youtube.com/watch?v=zBEQB5-t66s



未来に

これらの実験とその成果をもって、パーカーズのクリエイターの感性で手掛けてきた「人の感性を刺激する心地よい空間デザイン」が、科学的なエビデンスを持って立証されたとも言えます。
今後も感性とエビデンスを両立しながら、より多くの人が植物のある心地よい空間にアクセスできる場づくりを広げてまいります。

parkERs(パーカーズ)とは






パーカーズは、2013年7月に設立された株式会社パーク・コーポレーションの空間デザイン事業部。

「日常に公園のここちよさを。」をコンセプトに、空間デザイナーとプランツコーディネーターが共働し、公園で感じられる心地よさを室内に取り込む独自の空間デザインを展開。都市部を中心としたオフィス、住空間、公共・商業空間等の空間プランニング、デザイン設計、施工、植栽メンテナンス、オリジナル家具の開発等を行っています。

ホームページ :https://www.park-ers.com/
Instagram  :https://www.instagram.com/parkers_official/
オンラインショップ:https://www.aoyamaflowermarket.com/ext/green.html


<parkERsのオフィス紹介ムービー>
「未来の公園」を体感させるワークプレイス
https://www.youtube.com/watch?v=KVrznvZHGE4


会社概要
名称    株式会社パーク・コーポレーション
代表者   代表取締役 井上 英明
本社    〒107-0062 東京都港区南⻘山5-6-26 ⻘山246ビル7F
設立    1988(昭和63)年12月24日
資本金   2,000万円
ブランド  フラワーショップ/ Aoyama Flower Market http://www.aoyamaflowermarket.com
      フラワースクール/ hana-kichi http://www.hana-kichi.jp
      カフェ/ Aoyama Flower Market TEA HOUSE http://www.afm-teahouse.com
      空間デザイン/ parkERs http://www.park-ers.com
      BtoB / Aoyama Flower Market ANNEX http://annex.aoyamaflowermarket.com/
      公園プロデュース / couEN https://www.cou-en.jp
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