株式会社SBS情報システム

病院のBCP対策強化のためにSS-MIXストレージビューアを提案!

2025年10月27日

株式会社SBS情報システム
SS-MIXストレージビューアの新たな運用提案

医療DX推進が加速する中、サイバーセキュリティ対策は非常に重要な課題です。医療機関へのサイバー攻撃の記事を目にする機会も近年増加しています。株式会社SBS情報システム(本社:静岡市駿河区、代表取締役:渡邊治彦)は、世代管理バックアップが行える「SS-MIXストレージビューア」を情報セキュリティインシデント発生時におけるBCP対策ツールとして活用することを提案します。

- 災害・サイバー攻撃に備えるオフライン診療情報参照が可能

医療DX推進が加速する現代において、サイバーセキュリティ対策は、医療機関にとって喫緊かつ最も重要な課題の一つです。近年、医療機関を狙ったサイバー攻撃は高度化・巧妙化の一途を辿り、ランサムウェアによるシステム停止や患者の診療情報流出といった甚大な被害が全国各地で報告されています。これらの攻撃は、医療提供体制の根幹を揺るがし、患者の命に直結する深刻な事態を引き起こす可能性があります。
従来のBCP(事業継続計画)対策に加え、より強固なセキュリティ体制を構築するためには、サイバー攻撃や大規模災害、予期せぬシステム障害が発生した場合でも、患者の重要な診療情報を安全かつ確実に参照できるオフライン環境の整備が不可欠です。SBS情報システムは、日々の運用を通じて世代管理バックアップが可能な「SS-MIXストレージビューア」を、こうした情報セキュリティインシデント発生時におけるBCP対策ツールとして、医療機関の皆様に活用いただくことを推奨します。

- SS-MIXとは

SS-MIXは、厚生労働省が推進する電子的診療情報交換推進事業(Standardized Structured Medical Information eXchange)に基づき、異なる医療機関やシステム間での診療情報連携を可能にするための標準化されたデータ形式および仕組みを指します。
地域医療連携ネットワークシステムを導入する際や部門システム連携、臨床研究を目的として、このSS-MIX標準化ストレージが院内に構築されます。SS-MIXストレージビューアは、既に構築されているこの標準化ストレージに格納された診療情報を、そのまま活用してオフラインでも安全に参照できる画期的なシステムです。これにより、新たなデータ変換や複雑なシステム連携を必要とせず、既存のデータ資産を最大限に生かしたBCP対策が可能となります。

- 堅牢なデータ保護を実現する世代管理も

SS-MIXストレージビューアの最大の特長の一つが、世代管理バックアップに対応できる点です。定期的に診療データのバックアップを取得し、異なるメディアに保存することで、万が一サイバー攻撃によるデータ破壊やシステム障害が発生した場合でも、事業の継続性を確保することができます。
日々の診療データを指定されたUSBポータブルディスク(以下、USBディスク)へ定期的にバックアップしていく仕組みは非常にシンプルです。例えば、月曜日から金曜日までの5日間、それぞれ異なるUSBディスクを使用し、さらに週末に別のディスクへバックアップを行うことで、合計5世代のバックアップデータを保持することが可能です。これにより、過去の特定の時点の状態に遡ってデータを復旧できるため、サイバー攻撃を受けた場合でも、被害発生直前の健全なデータを参照できます。
この世代管理バックアップは、データの書き込み時のみ院内ネットワークに接続し、それ以外の時間はオフラインで保管できるため、サイバー攻撃の連鎖的な被害を最小限に抑えることが可能です。これにより、攻撃を受けた直後から迅速に病院業務を再開できる体制が整います。

オフラインバックアップ図


- 導入の簡便性と高いコストパフォーマンス

電子カルテシステムなど上位システムの製品やバージョンを問わないSS-MIXストレージビューアは、構築や導入が極めて簡便です。一般的なBCP対策として遠隔地バックアップなどが挙げられますが、これらは復旧までに時間を要したり、価格面で高額になる場合があります。一方で、SS-MIXストレージビューアは最短1か月での導入も可能であり、初期費用や運用コストを大幅に抑えながら、堅牢なBCP対策を確立できます。
特に、「診療録管理体制加算1」に必要なオフラインバックアップの要件にも対応可能である点は、多くの医療機関にとって大きなメリットとなります。安価でシンプルな運用ながら、医療の質の向上と安全確保に貢献する体制を迅速に構築できます。

- 安価でシンプルなUSBディスクを利用した運用

SS-MIXストレージビューアは、SS-MIX形式によるデータ出力に対応している病院であれば、規模やシステム環境を問わず、どの病院でも導入が可能です。導入のために行なう病院の準備は、USBディスクと書き込み用PCのみと、非常にシンプルです。
このUSBディスクには、ユーザー認証機能や暗号化機能を搭載することも可能であり、可搬媒体にコピー(再構築)された事業継続に必要なデータを、場所を選ばずに安全に参照できます。データの書き込みは、専用のツールを用いるため容易に行え、特別なIT知識は必要ありません。
さらに、USBディスクには参照用のビューアが同梱されており、Windows PCに接続するだけで再構築されたデータを参照することが可能です。これにより、万が一電子カルテシステムが復旧していない期間であっても、医療従事者は患者の重要な診療情報を確認できるため、医療提供の空白期間を最小限に抑えることができます。

- 診療に必要な情報の広範な参照能力

SS-MIXストレージビューアで参照できる情報は、既に構築されている標準化ストレージに格納された患者基本情報(氏名、生年月日など)はもちろん、病名、処方、注射、検体検査結果といった診療の根幹をなすバックアップデータです。
加えて、「+EXオプション」の追加導入により、拡張ストレージに格納され文書情報(診療記録、紹介状、退院サマリなど)やJPEG画像(検査画像、エコー画像など)も参照可能です。これにより、緊急時でも患者様の包括的な医療情報を素早く把握し、適切な診断や治療へと繋げることができます。
実際の操作は極めてシンプルで、患者IDを入力するだけで必要な情報が閲覧できます。患者選択後は、受診歴、入院歴、連絡先などの患者詳細情報に加え、病名、アレルギー、処方歴、そしてマトリクス表示された検査結果など、多岐にわたるデータを直感的に確認できます。電子カルテシステムがダウンした場合でも、医療従事者はSS-MIXストレージビューアを起動し、患者IDを入力するだけでこれらの情報を参照できるため、適切な診断や治療を遅滞なく行うことが可能となり、患者の安全確保に大きく貢献します。

標準化ストレージと拡張ストレージの範囲


- 東京都立病院機構での導入実績と全国への広がり

SS-MIXストレージビューアは、その実用性と信頼性が高く評価され、導入医療機関は全国へ広がっています。直近では2025年3月に地方独立行政法人東京都立病院機構法人本部に、同機構内14病院向けに採用されました。この環境構築は、東京都の基幹病院群が、サイバーセキュリティを強化して、有事の際の医療継続性を担保するための重要なピースのひとつとなります。
また、全国では、国立大学46病院を含む100施設以上の医療機関で導入されている実績があり、その有効性と信頼性は既に多くの現場で証明されています。
このSS-MIXストレージビューアを導入することにより、災害時やネットワーク障害時においても、患者の重要な診療情報が参照可能となり、医療提供の継続性を高めることができます。




【株式会社SBS情報システム】
所在地   : 静岡県静岡市駿河区登呂3丁目1番1号
事業内容  : 医療機関向けシステム開発、システム構築、保守、システムインテグレータ
ホームページ: https://www.sbs-infosys.co.jp/ 
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