さくらフォレスト株式会社
【創業15周年】顔の見えない通販の先にある“心のつながり”を形に——「さくらの森」本社での初ファンミーティングレポート
2025年11月13日
2025年9月14日、福岡。
さくらの森本社のあちこちから、拍手と笑い声、そして「ありがとう」という言葉が響いていました。
創業15周年を記念して開かれた「さくらの森ファンミーティング2025」。
お電話やお手紙などでやりとりをしていたお客様とスタッフが、この日、初めて“顔を合わせて言葉を交わす”時間を迎えました。
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喜びあう人、感謝の想いを伝えあう人、心温まる時間が流れました。
その中心に立っていたのは、企画部の亀川。
今回のファンミーティングを率いた、イベント責任者です。
「僕が想い描いていた光景が、そこにはありました」
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本社のフロアを包んだのは、言葉にできない温かさ。
笑顔と拍手の裏には、この日を迎えるまでの長い準備と、スタッフ一人ひとりの“強い想い”がありました。
今回は、その舞台裏と、当日の様子をお届けします。
ファンミーティング開催への想い
――まず単刀直入にお伺いしますが、どうしてファンミーティングを開催しようと思ったか、その理由を教えて下さい。
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「2025年は15周年ということで、ネットを通じてお客様への感謝還元イベントをたくさんしていましたが、このイベントはまさにお客様への感謝の集大成と呼べるものでした。
感謝の気持ちや日々の想いは、文章や声だけでは伝えきれない部分がきっとある。
直接お会いすることでしか届けられないぬくもりや気づきがある。
その想いで“ともに豊かに”という世界観をお客様に肌で実感していただけるよう、今回のファンミーティングを企画しました。
そして、その舞台として選んだのが本社です。
この本社には、日々お客様からのご相談をお受けしているコンシェルジュ(コールセンター)、新しい商品やサービスを生み出す企画部、想いを表現する制作部、そしてお客様のもとへ無事商品をお届けする物流管理部など、さくらの森のすべての想いと仕事が集まっています。
私たちが毎日お客様のことを想いながら働いている“現場”です。
この場所でお客様をお迎えすることに意味がある、と考え、初の本社でのファンイベントを企画しました。」
『ファンミーティング』でお客様に何をお届けするのか?
この大役を任されたのが、入社6年目、企画部の亀川です。
どんな仕事でも最後まで妥協せず、周囲から信頼を集めていた彼に白羽の矢が立ちました。とはいえ、いざ任された瞬間は、その責任の重さに戸惑ったといいます。
――ファンミーティングの責任者を任された瞬間の気持ちを教えて下さい。
「みんなが楽しめる場をつくるのが好きで、お客様に感謝の気持ちをお伝えしたい!という気持ちもあったのですが、具体的に何をすればいいんだろう……となりました。当初はぜんぜんイメージできなかったですね。ワクワクというよりも、任されたからにはちゃんとやらなければという責任感から始まりました。」
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コンシェルジュ(コールセンター)部、企画部、制作部、物流管理部、経理部、すべての部署の代表者たちが集まって運営した本イベント。彼はこの会の方向性を決める立場にいました。
「それぞれの部署のいろいろな意見が飛び交い、まとめるのが非常に大変でした。運営メンバーも11人くらいいたので。メンバーそれぞれのお客様に対する想いが素敵だなと感じたので、最初は全員がやりたいと思うことをすべてやろうと考えたのですが、それだと折衷案にしかなりませんでした。何度も何度も話し合いを重ねましたが、「結局何がしたいの?これはお客様が心から喜ぶものなの?」と結論がずっと宙に浮かんでいました。
正直に言うと、焦っていましたね。期限は迫ってるのに、僕自身も何を届けたいのか、話し合いが進んでもなかなか見つけられなかったんです。」
答えが出ないまま、胸に刺さった一言
――なるほど。そうした焦りみたいなものがあったのですね。そんな中、転機となった出来事はありましたか?
「取締役の西尾に、『ファンミーティング、もうやめたら?』とストレートに言われたことですね。『全国からわざわざ会いに来てくれるんよ?そんな熱量でほんとにやる気?このままやるぐらいなら、誠意もってお客様に謝って延期させてくださいって頼んだほうが良いと思うよ。正解探しながらじゃなくて、おまえの意志でもう一度つくったら?』と叱られました」
悩み続けていた亀川に、西尾が伝えたのはファンミーティングという『仕事』ではなく、『ファンミーティングへの想い』の大切さでした。
イベントは理屈じゃない。お客様への想い
「亀川を見てて思ったのは、“あ、ちゃんとやろうとしてるな“ってことだったんです。日々の仕事だったら、それはある種、良いことなのかもしれません。でも——」
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「大切なことはそうじゃない。お客様に感謝の想いを伝えたいから来ていただくんやろ?と。イベントって理屈じゃないと思うんです。だって、自分たちもお客様も、どんな想いで当日を迎えるか、誰も調整することができないから。だから、自分の強い意志と強い想いがないと、当日までみんなの気持ちをまとめることはできないし、あやふやな想いのままいってしまったら、お客様には絶対、日頃の感謝は伝わらない。
だから、あえてきつい言葉を選んだんです。信頼してるからこそ、やり遂げられると信じているからこそ、“やり直してこい”って言いました。本人はものすごく落ち込んでいましたが(笑)。これも大切な経験です。」
すべてはお客様に想いを届けるため。イベント内容を直前で白紙に戻す
――それはとても大切な教えだとは思いますが、言われた側はショックだったのではないかと思います。率直にその当時の気持ちを教えて下さい。
「心の奥にズガン!ときましたね。僕は一生懸命やっているつもりだったんですけど、その言葉を聞いてスイッチが入りきれてなかったんだと気づきました。みんなが納得するものにしなきゃとか、ちゃんとしたものをつくらなきゃとか、そういうことばかりに囚われていたんです。
西尾から『当日のお客様の表情とか、お客様は当日どんなことを言ってるのかイメージできとる?本当に良いものを届けるんやったら五感を使って想像することが大事やろ』と言われて、さらに自分の考えの甘さに気付かされました。
これからどうするか、答えはまったく出ていなかったのですが、このままじゃダメだと思って、運営メンバー全員にとりあえず集まってもらいました。そして、『もう一度ゼロから考え直したい』と、ありのままを話したんです。
開催まで時間がないのにお客様に何をすれば楽しんでもらえるか全然想像できていないことや、今もアイデアは何も浮かんでいないこと、しばらく時間が欲しいということをメンバーに正直に伝えました。」
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「しばらくして、メンバーから『自分たちも、細部までしっかり想像して、もう一度ゼロから考える、それからまた集合しよう』って声が上がったんです。みんな僕の言葉を自分事として受け入れてくれました。」
長い迷いの中で見えたもの
――もう一度、見つめ直そうと思ったとき、一番頭に浮かんだことを教えて下さい。
「頭に浮かんだのは、入社当初、配属されたコールセンターで過ごした日々でした」
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※入社当時の亀川
「今だから言えますが、入社当初は、いろんな場所に行って、いろんな人と会うような仕事がしたくて企画部を希望していたんです。なので、コールセンターは正直、物足りない気持ちがありました……。
ただ、入ったからには精一杯やろうと思って日々頑張っていたんです。
でも、ときどき寄せられるネガティブな言葉に心が折れそうになりました。
僕たちがお届けしている健康食品や美容商品は、嬉しいお声が多いものの、決して万能薬ではありません。実感できないこともあります。ときには『信じて使っていたのに思ったほどじゃなかった』『騙された』と厳しいお言葉を浴びることもありました。
自分たちが日本一と思えるものを届けているという自負はあります。
ただ、そういった言葉を聞くと不安になって、信念を貫き通すことが難しくなっていくんです。」
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「でも、そんな中でも救ってくれたのはお客様の言葉でした。
『私だけじゃなくて今では家族も使ってる。夫の方がこれを飲むとなんか調子が良い気がするって、わたしより気に入っている』というお声や『日中しんどかったけど、これのおかげでだいぶ違う。普通の生活が送れるってこんなに幸せなことなんだって、つくづく感じている』というお声に触れることで、僕たちがやっていることの意義を改めて感じることができました。」
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――お客様の声に励まされたんですね。
「そうですね。あと、会話の中で『福岡の方は台風、大丈夫だった?』と千葉に住んでるお客様が気にかけてくれることもありました。
そんなときに、ふと思ったんです。
僕が今やっている、このコンシェルジュ(コールセンター)の仕事ってめちゃめちゃすごい仕事だなって。一つの場所にいながら全国の人と繋がれる。毎日さくらの森の商品を使ってくれている人とお話しできる。商品を通して心からつながり合える人と出会える。これからも、もっともっと、僕次第で縁を広げていくことができる。こんな幸せな職業はないって。
振り返ったとき、あの瞬間の感情が鮮明によみがえりました。そして、喜んでもらいたいというよりも、もらった幸せを返したいっていう気持ちが生まれたんです」
想いに火が灯り、チームがひとつになった瞬間
「そこから熱が入って、当日のことをありありと想像することができました。お客様はどんな顔をしてるのか、どんな笑い声をしているのか、お客様とスタッフはどんな話題で盛り上がっているのか——。
妄想が止まりませんでした。それから僕の想いと運営メンバーの想いを共有して、メンバー全員で当日の会の理想の状態をあげていったんです。」
――ここからは、運営メンバーの制作部の大崎さんにもお聞きします。周りのメンバーから見ても、大きな変化はあったのでしょうか。
「イベント1ヶ月前くらいでしょうか。亀川の顔つきが変わったのが印象に残ってますね。」
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「亀川の想いを聞いて、私自身も共感することが多くて。私も当日の状況を想像すると、お客様の笑顔を生むのに足りないものや、やったほうがいいことが見えてきたんです。他の運営メンバーも同じだと思いますよ。亀川の熱量に刺激されて次々とイベントのアイデアが生まれました。」
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「確かそのときに、当日だけやなくて来る前もワクワクしてほしいよねってなって、イベント内容を紹介する動画をお客様に送ることにしたんよね。」
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「そうです、そうです。早くこの想いを伝えたいね!ってなって。同じ部署のメンバーと一緒に動画の構成をつくって、撮影して、編集して、たしか2日くらいで仕上げた記憶です。あれだけ悩んでたのが嘘みたいなスピードでした(笑)」
「異例のスピード(笑)」
「ほんとに(笑)」
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「やるべきことが見えたら、本当にそこからは目まぐるしいスピードで進んでいきました。正直覚えていないこともあるぐらいです。」
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「いつのまにか協力してくれる社員も50人以上になっていて、前日は社を上げて大準備でした(笑) 急がなきゃという気持ちはありましたが、それ以上に早くお客様に会いたい気持ちが強かったですね。みんなが『◯◯が足りてなくない?!』とか『◯◯買ってきました!』とか、僕が何も言わなくても自分たちで進んで動いてくれて。むしろ逆に「なんで準備してないの!」って怒られることのほうが多かったです(笑)
でも、とても幸せでしたね。『当日行けなくて残念……』と参加できなかった社員から言われることも日に日に増えていって、僕だけじゃなくて、みんな同じ方向を向いているんだなぁと強く感じました。とにかく、本当に、イベントの日が楽しみで仕方がない気持ちでした。」
待ちに待ったイベント当日
9月半ばとはいえ、まだまだ日差しが強い昼下がり。
休日は静かな、さくらの森本社に、彩り豊かな笑い声が響きます。
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「僕が想い描いていた光景が、そこにはありました。」
商品開発者、コンシェルジュ、物流スタッフ、制作スタッフ、企画スタッフ、経理スタッフ、すべての部門のメンバーとお客様が、同じ場所で、心から楽しんでいる景色が目の前に広がります。
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会報誌『さくらもち』で毎号好評を博している「サクトレ(サクっとトレーニング)」体験で「コンシェルジュ鎌田さんに、これまでの常識をくつがえされた!」と驚くお客様。
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「ハーバニエンスシャンプー」に使用されている天然精油のアロマキャンドルを、スタッフと一緒にワクワクした表情で作るお客様。
そこには、確かに「ともに豊か」な世界が広がっていました。
「このサプリに出会って毎朝が変わりました。」
「そういう想いで開発したんですね。だからこんなに私も元気でいられるんですね。ありがとうございます。」
お客様の言葉に、心を打たれるスタッフも。
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「そりゃそうですよね。ただの“お褒めの言葉”ではなく、日々お電話の向こうでお話ししてきた“顔の見えないお客様”が、自分たちの商品によって笑顔になってくださっていることを、目の前で実感できた瞬間なんですもん。
わたしたちは、お客様一人ひとりの悩みや不安に寄り添いながらも『本当に役に立てているのだろうか』『この想いは、この行動は、自己満足ではないだろうか』と、日々、自問自答を繰り返しています。
だからこそ、素敵な笑顔とともにいただく『元気でいられる、ありがとう』という言葉は、日々の努力が確かに誰かの人生を支えていることを教えてくれる何よりの励ましなんです。
僕は心から、この仕事に出会えて、お客様と出会えて、本当に良かったと思っています。」
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想いが重なり、豊かさがめぐる
――あれから少し時間が経ちましたが、改めて伺いたいです。亀川さんにとって、“ファンミーティング”とはどんな時間でしたか?
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「スタッフもお客様も、これまでで一番、心の距離が近づいた時間でしたね。
“顔の見えない通販”という枠を越えて、こうしてお客様と心を通わせる時間を持てたことが本当に幸せで、幸せで。
終わった後にいただいたアンケートでは『スタッフさんが素敵で終始楽しかったです!』というお声の他にも『スタッフの皆さんが楽しく仕事をしているので、拝見できて、とてもよかったです。私が若かったらいっしょに仕事したいと思いました。』というお声がありました。
楽しかったという反応だけでなく、まさか一緒に働いてみたいという感想をいただけるとは。これは想像を超えていました。それを見てまた心が温かくなったのを覚えています。
“豊かさ”ってきっと巡るものなんですよね。
ファンミーティングを通して、お客様の豊かさを想像すればするほど、私たち自身の心も満たされていく。そして、その想いをまたお客様に返すことで、さらに喜びが生まれる——。お客様が喜んでくれる姿をみて、また私たちの中に幸せが広がっていく。
そんな“豊かさの循環”を、このイベントで実感しました。
この循環はこれからもずっと繋げていきたいと思っています。
次はもっともーっと盛り上げていくので、ぜひ楽しみにしていてほしいです!」
イベントが終わり、静かになった本社のフロアには、スタッフとお客様の笑い声の余韻が残っていました。目を閉じれば、あの彩り豊かな光景がすぐに浮かびます。
スタッフの誰もが口をそろえて言ったのは、「やってよかった」の一言。
お客様とスタッフにとって“豊かさ”に溢れた特別な一日となったようです。
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