株式会社くふうウェディング
自己負担0円から叶う“披露されない結婚式”──くふうウェディングが提案する「令和の結婚式のニュースタンダード」
2025年12月02日
かつて、「挙式」と「披露宴・結婚パーティー」から成る「結婚式」は、一生に一度の晴れ舞台として多くの人にとって“必須”のイベントでした。しかしコロナ禍を経て、披露宴や結婚パーティーを行わないカップルが増えています。
こうした状況を受け、日本最大級の結婚式場口コミサイト「みんなのウェディング」や、会費制の結婚式をプロデュースする「エニマリ」を展開するくふうウェディングは、「令和の結婚式のニュースタンダード」を提案。フォトウェディングと会費制パーティーを軸に、自己負担0円からでも叶えられる結婚イベントを提案し、結婚式の選択肢を広げています。
今回は、コロナ禍から3年が経ったブライダル市場の現状と、「結婚を思い出として残す機会を広げたい」という思いについて、株式会社リクルートのブライダル事業やタメニー株式会社でキャリアを積み、ウェディング業界に精通した株式会社くふうウェディング 代表取締役社長の貝瀬雄一に、広報が話を聞きました。
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ブライダル市場が半減した背景
■コロナ禍前のブライダル市場
コロナ禍前の2019年、日本の婚姻件数は約60万組でした。そのうち約7割が、ご祝儀制や会費制、リゾート婚など、ゲストを招いた披露宴や結婚パーティーを実施していました。少し前の2015年ごろまでは、80~90人規模のご祝儀制の披露宴が主流で、全体の約7割を占めていました。しかし、その後はリゾートウェディングや会費制といったカジュアルで少人数の挙式が徐々に増え、従来型の豪華な披露宴は少しずつ減少していました。
それでも披露宴や結婚パーティーをする人の割合は約7割前後を維持しており、「フォトウェディングまたは挙式のみ」の人が1割未満、「ナシ婚」と呼ばれる挙式も写真撮影も行わない人が約2割でした。
■コロナ禍前と比較した、現在のブライダル市場
厚生労働省の「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、婚姻件数は2019年の約60万組から、2021年以降はおおむね50万組前後で推移し、約2割減少しました。ブライダル業界にとってさらに大きな変化は、披露宴や結婚パーティーを行う人の割合です。披露宴や結婚パーティーを実施するカップルは全体の約4割にまで減少し、ブライダル業界の市場規模はコロナ禍前の半分ほどに縮小しました。
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現場でもその影響は表れています。専業の結婚式場は、コロナ禍前の7~8割程度まで回復したものの、ホテルやレストランなど兼業施設では施工数が大きく落ち、人件費面では年間30組を下回ると専属プランナーを置くことが難しくなります。ホテルはインバウンド需要など他の収益源があるため、ブライダル事業から撤退する施設も増えています。
私自身、2013年からウェディング業界に携わっていますが、当時、「10年かけて進む」と言われていた変化が、コロナ禍を経てわずか3年で一気に加速しました。
結婚式は「必需品」から「嗜好品」へ
結婚式という文化そのものが、コロナ禍を経て大きく変化しました。それまでは「結婚式はするもの」という考え方が一般的で、“人生の必需品”のような存在でした。ところが、式を挙げられない期間が3年ほど続いたことで、「やらなくても困らない」という考え方が広がり、結婚式は嗜好品へと変化しました。
■嗜好品化で崩れる「互助システム」
嗜好品になると、結婚式を支えてきた「互助システム」が成り立たなくなります。かつては友人同士が互いの式に招き合い、ご祝儀を贈り合ってきました。けれども式を挙げる人の方が少なくなると、「自分のためだけにご祝儀をください」という構図になり、招待することに申し訳なさを感じるようになります。
さらに、コロナ禍が明けても、自分が招待され呼ばれていなければ自分の式にも招待し呼びません。そうした様子を目にする次の世代は、やがて結婚式という文化そのものを意識しなくなるでしょう。
■親世代も変化、結婚式への支援は減少傾向
親世代の価値観も変わっています。今の新郎新婦の親世代である40代~50代の方々は、結婚式を挙げない人が出てきた世代です。かつては「結婚は家と家との縁組」という概念があり、ご両親が経済的に援助してでも子どもに式を挙げさせることが一般的でしたが、現在ではその考え方は薄れています。
■少人数化でも自己負担は減らない理由
数字にもその変化が表れています。かつての披露宴は招待人数が平均80人ほどでしたが、現在は40~50人規模に縮小しました。結婚式の費用はゲスト1人あたりの料飲単価で決まりますが、会場費や音響などの固定費は人数に関係なくかかります。そのため、少人数になると1人あたりの負担はむしろ重くなります。近年は食材高騰による料理単価の上昇も背景に、少人数でも自己負担(持ち出し額)が大きくなる傾向があります。
この傾向は、実際の数字からも確認できます。「みんなのウェディング」のデータによると、専門式場での結婚式の総額は平均3,183,500円。ご祝儀は一般的に3万円ですが、会社の上司や親戚などではそれ以上となることも多く、平均で38,776円、つまり約3.9万円となっています。
例えば、平均招待人数49人の場合、計算は以下の通りです。
- ご祝儀の合計:38,776円×49人=1,900,024円
- 自己負担額:3,183,500円-1,900,024円=1,283,476円
かつて80人規模の挙式で100~150万円程度だった持ち出し額は、40~50人規模に減っても、自己負担額はあまり減らないことが分かります。
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もちろん伝統的な結婚式も素晴らしいものですが、全員が150万円ほどの自己負担をして式を挙げられるわけではありません。
こうして需要が冷え込むことで、CMや広告も減り、日常で「結婚式」という言葉や文化に触れる機会も相対的に少なくなりました。
若い世代の本音は「披露されたくない」けれど「ドレスは着たい」
さらに最近の若年層は「披露されたくない」と感じる人が増えています。「みんなのウェディング」にも「結婚式を開催するが目立ちたくない」という思いを抱える新郎新婦からの口コミが投稿されています。
■「みんなのウェディング」に寄せられた口コミより
「脱主役感、ゲストに喜んでいただける結婚式をテーマに打ち合わせをしました。旦那が目立ちたくないという気持ちを、担当のプランナーさんが汲んでくださり、披露宴の入場はなしでお出迎えスタイルにしましょう。そしたら一人一人に挨拶できてウェルカムスピーチがなくてもいいですね。などたくさんの提案をしていただきました。」(埼玉県・ホテルで開催)
「あまり派手に目立ちたくないという私たちの希望を最大限に尊重していただきました。その中でも、再入場時にはスポットライトを当てるなど、単調にならないようにメリハリを考えていただいたなと思ってます。ドレスとの相性も合い良い演出でした。」(東京都・ゲストハウスで開催)
「お出迎えスタイルをしたかったので、ゲストには階段から降りてきていただきました。あまり目立ちたくないという要望に答えていただき、本当に感謝しています。」(東京都・レストランで開催)
「あまり主役になって目立ちたくないタイプの人間でもここならみんなと楽しんで式を開けるかなと思うようなアットフォームさがある会場があるため気に入りました。」(大阪府・ゲストハウスで開催)
※2025年6月~7月投稿 原文ママ
また、結婚式の準備が大変なため「タイパ(時間対効果)の悪さ」が「ナシ婚」を選ぶ理由の一つとなっており、「ナシ婚」層はコロナ禍以前から約2割で推移しています。
しかし「ドレスを着たい」というニーズは大きく減っていません。結果として“披露宴や結婚パーティーは避けたいけれど、ドレスは着たい”という層が増え、「フォトウェディングまたは挙式のみ」を選ぶ人がコロナ禍前の7.7%から37.1%に増加しています。
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くふうウェディングが打ち出す「令和の結婚式のニュースタンダード」
コロナ禍明け1~2年は、結婚式のニーズが元に戻ると信じて一生懸命取り組みましたが、文化自体が大きく変化し、以前のかたちには戻りません。そのため、現在の文化や新郎新婦の価値観に合わせて、結婚に関わるビジネスを私たちが変えていく必要があると考えました。
そこで私たちは、現在の文化や価値観に合わせた“令和の結婚式のニュースタンダード”を打ち出しています。まず披露中心の結婚式ではなく、「ドレスは着たい」というニーズに応え、フォトウェディングを中心に据えました。その過程で「せっかく写真を撮るなら、パーティーもしてみたい」という声も多いため、従来のご祝儀制に抵抗がある方には、会費制の結婚式を積極的に提案しています。
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会費制の結婚式とは、ゲストからご祝儀ではなく会費を集めて行うスタイルの式です。「くふうウェディング」が提供する「エニマリ」は、会費制の結婚式を中心に、自由度の高いプロデュース型のウェディングサービスを展開しています。
■自己負担0円から実現可能、手軽で柔軟な結婚式
当社の最大の特徴は、自社で式場を持たず、ホテルやレストランの空き時間を活用して会場をリーズナブルに提供する仕組みにあります。この強みを活かし、40~50人規模の場合、総額100~200万円と、従来の結婚式の約半額で実施できます。
全国230以上の人気ホテルや高級レストランと提携し、アットホームなパーティーから格式ある挙式まで柔軟に対応可能です。
ご祝儀は友人や同僚で平均3万円ですが、会費婚の会費は平均1.8万円で、その会費でパーティーに必要なほとんどのアイテムをまかなえます。
現在私たちの「会費婚」のプロデュース実績は6,500組を超えていますが、自己負担0円から最大でも50万円以下で挙式を実現しています。また、結婚式では、式場と3~7回ほど打ち合わせをするのが一般的ですが、「エニマリ」の会費婚では2~3回と少なく、短期間で準備ができます。
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■“披露しない結婚式”、業界が推進を宣言
業界でも新たな動きが出ています。9月30日、公益社団法人 日本ブライダル文化振興協会に加盟する「みんなのウェディング」を含むブライダルメディア4媒体が、“披露をしない”をコンセプトにした新たな結婚式のスタイル「令和型ウェディングパーティ」推進を宣言しました。
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「結婚式=披露の場」という固定観念にとらわれず、ふたりが主催者としてゲストと自然体で過ごせる形式を提案しており、11月5日時点で296の結婚式場が賛同を示しています。
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■リーズナブルで高品質な結婚式を実現する新戦略
さらに、私が代表に就任した2023年以降は、WEB招待状サービス「Dear」との業務提携や、ドレスを3万円から提供するレンタルドレスショップ「TIG DRESS」および沖縄のフォトウェディング施工組数でNo.1の「ヤッターホールディングス」の子会社化など、リーズナブルでも質の高い結婚式を提供するために、さまざまな取り組みを進めております。
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「TIG DRESS」のレンタルドレス例
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ヤッターホールディングスが運営する「capryフォトウェディング」
結婚式文化を次世代につなぐために
これから挙式を検討する方には、誰もが高額な結婚式を挙げられなくても、結婚を祝う新しい形があることを知ってもらいたいです。従来の結婚式も素晴らしいですが、時代に合わせてスタイルの選択肢を広げ、進化させたいと考えています。
かつては「フォトウェディング」か「高額な披露宴」かの二択だと思われていました。でも今はその中間にあたるカジュアルで自由なパーティースタイルがあります。会費制で友人たちと盛り上がりたいという若い方も多く、時代が変わっても“みんなで楽しみたい”という想いは変わらないのだと思います。
会費制とご祝儀制で迷われる方もいますが、豪華な挙式を否定するのではなく、カジュアルな楽しさを、少しフォーマルで上質な空間で叶えられるのが会費制ウェディングの魅力です。リーズナブルでも、心に残る結婚式は十分に実現できます。
そして結婚という人生の大切な節目を、思い出として残す機会を作ってほしいと思います。皆さんがよく言ってくださるのは、「ドレスを選んで、写真を撮るその時間が本当に楽しかった」という言葉です。だからこそ、私たちはその“体験そのもの”を文化として残し、受け継いでいきたいと思っています。
■代表取締役社長 貝瀬 雄一(かいせ ゆういち) プロフィール
1997年㈱リクルート人材センター(現㈱インディードリクルートパートナーズ)に入社後、新卒事業開発部長、経営企画部長、グローバル人材サービス事業部長などを経て、2013年㈱リクルートホールディングス海外事業統括として米国派遣会社のボードメンバーを経験。その後2014年㈱リクルートゼクシィなび代表取締役社長、2015年に㈱リクルートマーケティングパートナーズ(現㈱リクルート)執行役員を兼任し、ウェディング事業全般の統括と婚活事業の新規立上げを担当。2019年に㈱パートナーエージェント(現タメニー㈱)取締役に就任。管理部門全般を統括しながらフォトウェディング等の新規事業立上げを同時に担う。2021年マリモホールディングス執行役員として複数のソーシャルビジネスの立上げにあたる。㈱くふうウェディングでは、2023年10月より現職。
■ウェディング総合情報サイト「みんなのウェディング」について
国内6,000以上の結婚式場、先輩花嫁による本音の口コミやランキング、リアルな費用明細や結婚式実例、ドレスや指輪といったアイテムなどを知ることができる、ウェディングの総合情報サイトです。
結婚式の多様化が進む中、カップルのニーズやトレンドを捉えたテーマ別の式場特集を掲載。さらに、少人数結婚式に特化したプランに強みをもつ「みんなのファミリーウェディング相談カウンター」を提供。
■株式会社くふうウェディングについて
株式会社くふうウェディングは、「結婚を祝う新しいカタチをつくる」をミッションに掲げ、ウェディング総合情報サイト「みんなのウェディング」をはじめ、結婚式プロデュースサービス「エニマリ」、リゾート挙式プロデュースサービス「MY FAVORITE PART」、WEB招待状サービス「Dear」、インポートドレスショップ「DRESS EVERY」、レンタルドレスショップ「TIG DRESS」やロケーションフォトサービス「capry」「tagress」など、結婚に関する幅広いサービスをグループ会社と連携して展開しています。
また、2025年4月より、「みんなのウェディング」に蓄積された50万件以上の口コミデータを活用した企業・個人向けイベント会場検索サイト「みんなのイベント」の提供を開始しました。
■会社概要
会社名:株式会社くふうウェディング
設立日: 2010年10月1日
所在地:東京都中央区銀座2丁目6-7 明治屋銀座ビル5F
代表者:代表取締役社長 貝瀬 雄一、代表取締役副社長 菅原 正純
事業内容:結婚関連サイト運営、結婚式プロデュースサービス、その他結婚周辺事業
■サービス一覧
https://wedding.kufu.co.jp/#service
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