株式会社PR TIMES
Public of The Year2025授賞式レポート|ミャクミャク、HANAら受賞者10組が語る行動の裏側
2025年12月05日
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(授賞式に集まった6組の受賞者)
株式会社PR TIMES(本社:東京都港区、代表取締役:山口拓己、東証プライム・名証プレミア:3922)は、社会を動かした人物とその行動を、その年の象徴としてたたえる「Public of The Year 2025」の授賞式を2025年12月2日(火)に、ホテル椿山荘東京にて開催しました。 今年で第2回となる本アワードでは、「企業・事業」「学術・文化」「芸能・スポーツ」の3部門から社会を動かし、つなげた2025年の象徴となる方々を発表しました。審査員、受賞者が一堂に会し執り行われた授賞式の様子を受賞者のコメントとともにご紹介します。メインMCの江口洋介さんからの質問にも答えていただきました。
<受賞者>
●企業・事業部門
・大阪・関西万博の大屋根リングを設計した藤本壮介さん
・選択的夫婦別姓を訴え続ける一般社団法人あすには代表理事の井田奈穂さん
・地銀として初の女性頭取に就任した高知銀行の河合祐子さん
●学術・文化部門
・エッセイ「僕には鳥の言葉がわかる」が話題、動物言語学者の鈴木俊貴さん
・袴田巌さん無実判決後も司法制度改正に取り組む、姉の袴田ひで子さん
・著書「ババヤガの夜」で世界的な評価を受ける王谷晶さん
●芸能・スポーツ部門
・大阪・関西万博の公式キャラクター ミャクミャクと、そのデザイナー山下浩平さん
・デビュー年ながら女性グループ史上初のオリコン9週連続1位のHANA
・世界最速のW杯出場決定、サッカー日本代表のキャプテン遠藤航さん
・110mハードル日本記録、世界陸上で話題となった村竹ラシッドさん
メインMC 俳優・江口洋介さん
司会進行 中川安奈さん![]()
(授賞式終了後のフォトセッションにて)
選考の理由や受賞者のプロフィールなどはプレスリリースをご覧ください。
「Public of The Year 2025」の受賞者たちが登場!
オープニングではメインMCの俳優・江口洋介さんと、司会進行の中川安奈さんが登場。江口さんは「授賞式のメインMCは初めてですが、社会を動かした1人の行動をたたえるという、この授賞式の趣旨をお聞きした際に、是非自分も関わりたいと思いました。社会をつなげた行動者に、会えるのを楽しみにしています」と、中川さんは「今年一年を振り返って、私自身も激動の一年だったのですが、幅広い分野でどんな方々が選ばれるのか、そして、皆さんの行動の源にはどんな想いがあったのか、お話を伺えるのを、今からとても楽しみにしています」と、それぞれが授賞式への思いを熱く語りました。 そして、中川さんから「Public of The Year 2025」の審査員を務めた10名の各界を代表するメディアや団体の方々が紹介がされました。審査員の皆様には、この後に続く表彰でプレゼンターを務めていただきました。![]()
続いて「Public of The Year」を主催する株式会社PR TIMESの取締役の三島映拓より受賞者の発表に先立ち挨拶させていただきました。三島からは、「ここ最近は事件、事故、スキャンダルなどに関心が奪われてしまっているなかで、本当は誰かの行動によって私たちの生活は支えられています。誰かの活躍によって私たちは勇気をもらえます。ニュースのヘッドラインを誰かの行動・活躍でいっぱいにしたい、ポジティブな循環で社会を前に進めたい。これが当社の願いであり、信念であります。そのような象徴をたたえるPublic of The Yearを今後とも末永く続けていきたいと思っています」と今回の授賞式に対する思いを述べました。
受賞者が自身の行動を振り返り喜びを語る。
企業・事業部門1組目:藤本壮介さん「日本、世界の未来を作っていく原動力のひとつになれた」
表彰式が始まり、まずは「企業・事業」部門から受賞者の発表で、建築家の藤本壮介さんがステージに登場しました。 プレゼンターの日本経済団体連合会副会長・事務総長、久保田政一さんより、「2025年を象徴する万博のシンボルである大屋根リングを通じて、社会を包括的につなぐという公共的な価値を創出した藤本さんの行動こそが、Public of The Yearの主旨に最も相応しい」と選考の理由が伝えられました。
表彰を受け藤本さんは、「万博の会場デザイン、そして大屋根リングを設計させていただきました。万博を盛り上げ、成功に導いてくださったのは、人の力であると感じました。来場者の皆さん、関係者の皆さん、メディアの皆さん、そのほか本当に大勢の方々の力で、あれだけのことが起こった。本当にありがたいと思います。また、来場して、あの場面を体感された若い方々、そして子どもたち。彼らがこの先の日本の、そして世界の未来を作っていくと思います。(万博は)その原動力のひとつになれたのではないかと考えています」と受賞した喜びを語りました。
企業・事業部門2組目:河合祐子さん「本日の受賞をきっかけにより実績を積み重ねていく」
続いて登場したのは、株式会社高知銀行取締役頭取の河合祐子さん。読売新聞東京本社執行役員メディア局長の滝田恭子さんは、ビデオメッセージにて選考の理由について、「高知銀行の新たな頭取として、行内向けの発信や、行員一人ひとりとの対話を重ねて、組織の垣根を取り払い、高齢化や人口減少をはじめとした、地方の社会問題の改善に向けて、力強いリーダーシップを発揮されました。また、全国で初めての地方銀行の女性頭取という、これからの日本社会における女性のロールモデルという意味でも、変革の先頭に立ち、行動を重ねる河合様の姿が、多くの方に勇気と希望をもたらしました」とコメントしました。
表彰を受け河合さんは、「本日はこんな素敵な賞をいただき、まだドキドキしているのが止まりません。日頃高知銀行をご贔屓にしてくださっているお客様方、一緒に働いている同僚の皆さん、株主をはじめとする関係者の方々、そして私を支えてくれている友達や家族のおかげであると本当に感謝しています。素敵な受賞理由をいただきましたが、まだ頭取になって日が浅いので、他の受賞者に比べて「これは」というような実績が積み重ねられていないというのが正直なところです。高知県は人口減少が著しいながらも、大屋根リングの材木の多くを排出する自然豊かなところです。その自然を背景に、人々が幸せに暮らす地域だと思っています。地域の一員である地方銀行・高知銀行の経営者として、本日の受賞をきっかけにより実績を積み重ねていき、この賞をあげてよかったなと思えるような人になれるよう頑張っていきたいと思います」と、今後のご活躍をご自身の言葉で宣言いただきました。
企業・事業部門3組目:井田奈穂さん「問題を知っていただくきっかけになるかなと思いながら、本賞を嬉しくいただきました」
3組目に登場したのは、一般社団法人あすには代表理事の井田奈穂さん。プレゼンターを務めた朝日新聞東京本社ゼネラルエディター兼東京本社編集局長、春日芳晃さんは選考の理由について、「選択的夫婦別姓について、国民の意識・社会の環境が変容しつつあるその背景には、あすにはの活動と、それらをけん引されてきた井田さんの行動の積み重ねがございます。意識調査レポートの発表や署名活動、様々な団体との連携など、積極的な活動を通じた社会への働きかけは、制度見直しの機運を高め、社会が前に進むための確かな土台を築くものです」と紹介されました。
表彰を受けた井田さんは、「法改正がまだ道なかばながら、このような栄誉ある賞をいただきありがとうございます。私はこれまで自分の苗字を2回変えたことがあり、非常に辛い思いをしました。この問題が、基本的人権における人格権に関わるものであると気づいてから、行動を始めました。そして現在は全国に1000人を超えるメンバー、登録者がいて、一緒に法改正を目指しております。どうか皆様にも、この問題を知っていただきたい、そしてそのきっかけになるかなと思いながら、本賞を大変嬉しくいただきました」とこれまでの活動を振り返り、受賞の喜びを語りました。
学術・文化部門1組目:鈴木俊貴さん「この本のタイトル(僕には鳥の言葉がわかる)が当たり前になる未来に向けて頑張っていきたい」
「学術・文化」部門の表彰では、動物言語学者の鈴木俊貴さんがステージに登場しました。 プレゼンターには国立科学博物館館長、篠田 謙一さんが登場し選考の理由を「鈴木さんは研究者として長年鳥類の研究を行っており、自然観察から仮説を立て、それを検証した、まさにナチュラリストの本道ともいえる研究で多くの人が科学本来の面白さを改めて認識する機会を生み出されています。動物言語学という新しい学問の創設、新たな価値を生み出し、社会に広げられた」と紹介されました。
表彰を受け鈴木さんは、「ちょうど今から20年前、僕の研究は始まりました。シジュウカラという野鳥が、ほかの鳥と比べて本当にいろんな鳴き声を出しているといったことに興味を持ったのがきっかけでした。なんでだろうと思って、毎日毎日、春夏秋冬、朝から夕方まで、森に通って、観察と実験を繰り返していく中で、誰も知らない鳥たちの言葉の世界が見えてきました。シジュウカラの鳴き声一つひとつには意味があって、それらを組み合わせて文章を作ることもできます。人には人の言葉があるように、鳥には鳥の言葉がある。その世界をたくさんの人に知って欲しくこれまで研究を続けてきました。2025年、『僕には鳥の言葉がわかる』という本を出版しました。これは僕の研究の集大成です。この本のタイトルが当たり前になる未来に向けて、これからの研究とアウトリーチの両輪で頑張っていきたいと思っています」と自身の研究の日々を振り返りながら今後の展望を語りました。
学術・文化部門2組目:袴田ひで子さん「弟も喜んでいると思います」
続いて登場したのは袴田ひで子さん。プレゼンターを務めた毎日新聞社 執行役員編集担当、坂口佳代さんから選考の理由が述べられ「1966年の一家4人殺害事件で死刑が確定していた弟、袴田巌さんの無実を信じて潔白を訴え続けてこられました。そして、その活動が実を結び、2024年10月、巌さんの無罪判決が確定しました。このことは個人の救済にとどまらず、遅遅として進まなかった日本の再審制度のあり方を見直す議論を促し、また事件当時、巌さんを犯人視する報道をしたメディアの責任を問うことにもなりました。半世紀にわたり、巌さんのために諦めず戦い続けたひで子さんの行動は、多くの人を勇気づけ、社会を動かした」と袴田さんを称えました。
表彰を受け袴田さんは、「15歳から社会に出ていますが、賞というものをもらったことがございませんでした。立派な賞をいただき本当に嬉しく思っています。私の弟は死刑囚として47年7カ月、拘置所に収監されておりました。弟も喜んでいると思います。皆様の応援のおかげで、巌は助けていただきました。ありがとうございました」と、今回の授賞への思いを語りました。
学術・文化部門3組目:王谷晶さん「(大切にするのは)己が何も知らないということを自覚し、まずはまっさらの気もちで見聞き読むこと」
「学術・文化」部門の3組目に受賞したのは、作家の王谷晶さん。プレゼンターを務めた株式会社マガジンハウス執行役員BRUTUS編集長、田島朗さんは選考の理由について「小説『ババヤガの夜』によって世界最高峰のミステリー文学賞である英国推理作家協会賞、ダガー賞の翻訳部門を日本人として初めて受賞されるという快挙を成し遂げられました。この作品では、ご自身の哲学である曖昧で親密な登場人物を描き、その当時の作家性とはっきりとラベリングできない関係や人生を描く普遍的なメッセージが評価されました。また同作がLGBTQ+文学の権威であるラムダ文学賞の最終候補に選出されるなど、作品のメッセージは言語や国境を超え、世界中の多様な読者の共感を得ています」と紹介しました。
ご都合により欠席となった王谷さんからは手紙をいただき江口さんが代読。「生来のなまけものでして、努力や積極性という言葉からは遠いところで生きております。文章は、気が付いたら書いていたし、またかろうじてお金に換えられるような技能もこれしかないので、なんとか作家という職業にしがみつきもがいているという次第です。その中でもなんとか意識していることといえば、見ること、読むこと、聴くことでしょうか。作家業は思考をすることが大切な仕事ですが、考える前にまず見聞をよくするということを心がけています。世の中にはまだ自分の知らないことや、理解の浅いことが山のようにあります。己が何も知らないということを自覚し、まずはまっさらの気もちで見聞き読むこと、というのがものを書いていくうえで大切なのかなと思っています。今後もほどよくなまけつつ、いろいろなものを見聞していきたいです」とご自身の行動原理を交えてメッセージをいただきました。
芸能・スポーツ部門1組目:HANA「自分を愛する人が一人でも増えるよう、これからも誠実な行動を積み重ねていきたい」
「芸能・スポーツ」部門の表彰では、アーティストのHANAの皆さんがビデオメッセージにて登場しました。 プレゼンターには株式会社朝日新聞出版AERAブランドプロデューサー、 木村恵子さんが登場し選考の理由を「HANAの皆さんが活動を通じて発信された、多様な個性の尊重やルッキズムへの提言、そして『ありのままの自分を愛する』というメッセージは、特に若い世代の価値観に大きな影響を与え、社会に新たな価値観を創造するきっかけとなりました。HANAの皆さんの行動は、純粋な人気だけでなく、多くの人々の心を動かし、未来へと続く行動の連鎖を生み出した」とコメントしました。
ビデオメッセージではメンバーそれぞれからコメントがあり、「私たちは、No No Girlsというオーディションから誕生したグループなんですけれども、これまで誰かに「No」を言われたり、自分で自分に「No」を突きつけてしまったり、それぞれがいろんな思いを抱えて、それでも夢を叶えるこのオーディションに挑戦しました(KOHARUさん)」「ちゃんみなさんや、SKY-HIさん、一緒に参加した仲間と、関わり合いの中で、ありのままの自分を受け入れて、そして愛すること、仲間にリスペクトを持って接すること、信じて弱さを見せること。様々な考えを学び、歌やダンスはもちろん、人としても成長することができたと思っております(MOMOKAさん)」「デビュー後、ありがたいことに、多くの方々に私たちの楽曲を聴いていただけて、驚くほどの反響があり、とても嬉しく思います(JISOOさん)」「経験したことのない大きなステージや、初めてのお仕事がたくさんあり、その度にプレッシャーを感じることもありましたが、いつもそばにいるメンバーを信じて、私たちは私たちらしく一つひとつのステージを大切にしていきました(MAHINAさん)」「これからも私たちは、まず自分自身がありのままを愛し続けられるよう、自分と向き合う時間を大切に、歩んでいきたいと思います(NAOKOさん)」 「同時に、私たちの音楽を通して、誰かが自分を好きになれる瞬間を作れるよう、気持ちを表現し続けること、挑戦の過程を隠さず見せることを大切にしたいと思います(YURIさん)」「自分を愛する人が一人でも増えるよう、これからも誠実な行動を積み重ねていきたいと思っています。改めて、この度は素敵な賞を本当にありがとうございました。この賞に恥じないよう、今日からまた精進していきます(CHIKAさん)」とグループとして成長と今後の抱負を語りました。
芸能・スポーツ部門2組目:遠藤航さん「自分の行動が、これから何かを始めようとする人や、一歩踏み出す勇気を探している人々の、少しでも力強い後押しとなれば嬉しい」
続いて受賞したのはサッカー選手の遠藤航さん。プレゼンターを務めた株式会社文藝春秋執行役員Number編集局長兼ライフスタイル編集局長、 松井一晃さんは選考の理由について「遠藤航選手はサッカー日本代表キャプテンとして、歴代最強と言われるチームをまとめ、世界最速でワールドカップ出場権を獲得され、来年に開催される本大会の期待を一層高められました。 さらに所属する世界トップクラブのリヴァプールでも研鑽を重ね続け、クローザーという新たな形でプレミアリーグ優勝を果たしたチームに大きく貢献されました。 日本スポーツ界にパラダイムシフトを起こす存在だと考えております」と活躍を絶賛しました。
残念ながら、ご都合により欠席となった遠藤さんからはビデオメッセージで「2025年を振り返ってみると、サッカー日本代表では、世界最速でワールドカップ出場権を獲得できたこと、そしてリヴァプールでは、プレミアムリーグ優勝に貢献できたことが、非常に印象に残っています。このアワードは、社会を動かしているのは『一人ひとりの行動』というメッセージを掲げられていますが、僕自身の挑戦し続ける姿勢を体現できたんじゃないかと感じています。自分の行動が、これから何かを始めようとする人や、一歩踏み出す勇気を探している人々の、少しでも力強い後押しとなれば嬉しいです。いただいた賞を励みにこれからも世界の舞台で戦い続けます」と力強いコメントを寄せました。
芸能・スポーツ部門3組目:村竹ラシッドさん「ロスオリンピックでのメダル獲得を目指していきたい」
「芸能・スポーツ」部門の3組目に受賞したのは、陸上選手の村竹ラシッドさん。プレゼンターを務めた日本スポーツ協会 副会長、三宮恵利子さんは、選考の理由について「村竹選手は、今年8月に男子110メートルハードルで12秒92の日本新記録を樹立されました。また、2025年東京世界陸上では、世界の表彰台に0.06秒差まで肉薄した走りで、日本中に大きな興奮と感動をもたらしました。レース直後に感情があふれ出す姿は、ここまで本当に必死にやってきた者だけが示せる姿であり、当たり前のことを高いレベルで実践する尊さを実感させ、社会をつなげ感動を呼ぶ今年のスポーツを彩る一つの印象的なシーンでありました」と競技に対してプロフェッショナルに向き合い、結果を残す村竹さんの活躍を大絶賛しました。
ご都合により欠席となった村竹さんからはビデオメッセージをいただき「今シーズンは、かねてからの目標であった12秒台での日本記録樹立を達成することができました。このことに驕らず、来年以降も更なる記録の向上に向けて邁進していきたいと思っています。9月の東京世界陸上では、個人の結果は全く満足いくものではありませんでしたが、たくさんの方に国立競技場に足を運んでいただいたこと、そして、陸上競技というスポーツに注目していただけたことは、とても嬉しく思っています。今後は、ロスオリンピックでのメダル獲得を目指していきたいと思っています」と力強いメッセージを贈りました。
芸能・スポーツ部門4組目:ミャクミャク / 山下浩平さん「万博はいのち輝く未来社会を一緒に創りあげていく始まりだった」
最後に受賞したのは大阪・関西万博公式キャラクターのミャクミャクとデザイナーの山下浩平さん。
プレゼンターを務めた未来のテレビを考える会代表理事兼静岡新聞社・静岡放送CCIO、西田二郎さんはミャクミャクのイントネーションを確認しながら、選考の理由を、「2025年大阪・関西万博の公式キャラクター、ミャクミャクは当初の賛否両論や批判を乗り越えて、議論を巻き起こしながらも唯一無二のキャラクター性によって人々の感情を揺さぶり、結果的に今年の象徴的な出来事である大阪・関西万博の顔となる歴史的な存在となりました。この背景にはミャクミャクのデザイン、作者である山下航平さんの丁寧に魂を込めて作ったものは時間が経ってもきちんと伝わるっていう信念のもとに、緻密な企画と地道な努力を積み重ねたという行動があります。 今年は、新語流行語大賞にもノミネートされ、本当に2025年の顔になったと思いますが、関西万博のこの枠を飛び越えて、これからは関西のみならず日本、それから世界の人々をつなげていく、そんな存在になっていくことを期待しております」とエールと共に紹介しました。
表彰を受けたミャクミャクは、「このたびは、すてきな賞をいただきまして、本当にありがとうございます!大阪・関西万博の会場には、世界中から2900万人以上の人たちが来てくれました!ミャクミャクにも毎日たくさんの人が会いに来てくれて、すっごく嬉しかったです!写真を撮ったり、ハイタッチしたり、ミャクミャクもいろんな出会いに毎日ワクワクしたよ。たくさんの出会いとふれ合いがあってとても楽しかったんだ! この万博での経験や感動を、世代を超えてつないでいくことが、『いのち輝く未来社会』を一緒に創りあげていく始まりだと思ってるんだ。明るい未来へ一緒に歩んでいこうね!改めて、本当にありがとうございます!」と語りました。
ご都合により欠席となった山下さんは手紙にて、「この度は栄えある賞を頂き、誠にありがとうございます。私はこのキャラクターに命を吹き込むため 沢山のイラストや図面などを描き、プロフィールや着ぐるみの設計などに携わりました。一番魂を注いだことは『可愛くなる工夫』でした。万博の開幕以降このキャラクターがじわじわと愛されるようになったことを、とても嬉しく感じております。会場に来られた皆様と一緒に育てたキャラクターなのだと思っております。今後も皆様の心のどこかに残ってくれるような存在になってくれたら作り手として幸いです」と喜びを表しました。
江口さんから受賞者の皆さんへご質問
企業・事業部門受賞 藤本 壮介さんへの質問
Q.大屋根リングの設計では、万博における「一体感」を追求されたということですが、この理想に向けて藤本さんを突き動かした原動力は何だったでしょうか?
いま、世界は本当に分断が激しくなっております。それは本当にもったいないなと、感じております。万博という場で、多様な世界がそれでもつながることができるのだと、共に未来を創造することができるのだというメッセージをしっかり発信することができれば、これは世界の希望になるのではないかと考えて。その思いで実現に邁進してまいりました。
Q.万博を通じて、建築が社会を「つなぐ」可能性を誰よりも実感されたと思います。藤本さんはこれから、どんな挑戦をしていきたいと思いますか?
本当に僕自身、万博を通して力をいただきました。多くの方々に「ありがとう」というお言葉をいただき、力をいただきました。これからの人生の中で、社会や世界に対して恩返ししていけるように、建築を通してより良い社会と世界をつくる手助けをしていければと考えております。
企業・事業部門受賞 河合 祐子さんへの質問
Q.組織を変え、地域課題に向き合うために、河合さんがリーダーとして最も大切にされたことは何でしたか?
1にも2にもコミュニケーションだと思っています。地方銀行は地域のお役に立ってこその存在です。地域の良いものを外に宣伝していく、逆に外の良いものを地域に当てはめていく、いずれにしても地域で何が起きているのか、何が良くて何が困っているのかを知ってもらう必要があります。そのために、私からも情報を発信し、皆様からもご意見を伺って進めていくことが大事だと思っています。
Q.今年は日本初の女性の総理大臣が誕生し、女性活躍というテーマで象徴的な年となりました。これから活躍を目指す女性たちへのエールを含めて、河合さんはどんな活躍を目指しますか?
女性であるからこそこの賞をいただけたと思っており、自分が女性であること自体は大変誇りに思っています。ただ、私の野望はそこでは止まらず、このような質問が一日でも早くなくなるといいなと思っています。女性であることで注目されるのは良いことで、その分頑張れますが、私のようなマイノリティが実績を積み重ねて、ジェンダーや属性ではなく、個々の個性や実力が注目される、本当の意味でのダイバーシティが実現するといいなと思っています。
企業・事業部門受賞 井田 奈穂さんへの質問
Q.社会への働きかけには、様々な困難が伴ってきたことと思います。 それでも一つの信念を貫き通すことが出来ているのは、どんな存在やどんな想いが井田さんを支えているのでしょうか?
私自身、改姓をして、こんなに苦しいものなんだと、自分の氏名が自分でなくなることがこんなに苦しいのかと感じました。調べてみると、氏名を維持したまま結婚できない国が日本だけだと知りました。私と同じように全国で辛い思いをしている人がいる。だったら、私が戦って、裁判で戦っている人のバックアップができたらという思いで議員陳情を始めました。最初はこんな合理的で当たり前のことは2年間くらいで終わると思っていましたが、それが7年になっています。そんな中で一番大事にしていることは、反対意見を持つ方々にも、直接お会いしに行くことです。地方議会では法改正を求める意見書の可決が578件に上りますが、反対される方ももちろんいます。そのような方に膝詰めできちんと会いに行って、若い人たちが結婚できないと困っている、70,80代の方が自分の氏名で死にたいと訴えている人がいる、困っている当事者がいる人ということを目を見て訴えることを大事にしています。
Q.1人が声を上げて、共感が広がり、協力や応援が集まる様を井田さんは体感されてきたと思います。社会を変えようと活動される方は他にもいらっしゃると思いますが、そういった方々に向けて、共感が広がるために井田さんが大切だと思うことは何でしょうか?
アメリカの元最高裁判事である故ルース・ベイダー・ギンズバーグ氏の伝記映画が大好きで、その中で彼女が言っていた『自分が大事なことのために戦いなさい、ただし誰もが参加したくなるようなやり方でね』という言葉を自分に残してくれたと思って活動しています。みんなが楽しくクスッと笑いながら、これってすごい大事なことなんじゃないかと気が付くような発信を心がけており、『このまま夫婦同姓の強制による淘汰が続けば、五百年後には日本人が皆、佐藤さんになる』という調査を発信し、たくさんの広告賞をいただきました。その裏に、名字を失って苦しい思いをしている人がいるということに気付いて欲しいという人権問題に気付きがあるような発信を今後もしていきたいと思います。
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学術・文化部門受賞 鈴木 俊貴さんへの質問
Q.常識を覆す挑戦には多くの困難があったと思います。この歴史的発見に至るまで、鈴木さんの研究を支えたのはどんな想いだったのでしょうか?
実際は、困難というよりも発見のワクワクの方が勝っていて、苦に思ったことはないです。森に籠って人から隔離された状態で鳥を追いかけるのが楽しかったです。研究や観察を続けていくうちに誰も気づいてないんじゃないかという世界に出会って、とにかくそれを人に伝える、世界に発信していくという使命感でやってこれたかなと思います。
Q.これから「動物言語学」という分野の発展や、科学の面白さを感じられる人が広がるために、鈴木さんはどんなことに取り組んでいきたいですか?
これまでやってきたことの継続が一番大事だと思っています。まだ発表していない発見がたくさんあるので、それを科学論文として世界に残していくこと、さらにシジュウカラ以外の動物も言葉を持っているかもしれないので、動物言語学という新しい学問の枠組みを世界に提唱して学問として確立していく。動物の言葉がわかったら楽しいんです。公園を歩いているだけでも、鳥が鷹を見つけて「ヒヒッ」って鳴いているとか、集まれって「ジジッ」って鳴いているとわかるようになるだけで世界が広がるんです。だから、アカデミアの枠を超えて、子どもから大人まで皆が動物の言葉がわかるような未来を実現したいと思っています。これからも研究論文を書くだけじゃなくて、本を書いたり、メディアを通して社会に向けて発信し続けていきたいと思っています。
学術・文化部門受賞 袴田 ひで子(はかまた ひでこ)さんへの質問
Q.これまで本当に本当に長い道のりでした。それでも決して諦めず、58年間にわたり社会への訴えを続け、無罪判決が確定してもなお、ひで子さんは活動を続けられています。今、ひで子さんを突き動かしている想いは、どんなものでしょうか?
私は巌だけが助かればいいと思っておりません。冤罪で苦しんでいる方が大勢いらっしゃいます。その方達もお助けしなくてはと思っております。巌は無罪になりましたけど、今でも戦っている皆さんがいらっしゃいます。共に戦っていきたいと思っております。
Q.自分より遥かに大きな存在を前にすると、諦めてしまう人も多いと思います。また、希望を持てる時もあれば、失望の底にある時もあり、ひで子さんも恐らくずっと一定の状態ではなかったと想像しています。そんな時も自分を奮い立たせるために、普段の生活で心掛けていたことはありますか?
事件当時、私は33歳で、それから58年戦っておりました。58年という年月は今になれば長いと思いますが、当時は年月を数える暇はなかったです。巌が無罪になって出てくるまで、33歳からニコリともしないで笑いを忘れておりました。テレビ、新聞、ラジオも一切見ない、社会から少し離れた生活をしていました。とにかく、巌が無罪にならなければしょうがない、死刑囚にされてたまるかという気持ちで戦ってまいりました。今は私たちは大変幸せでございます。皆様の多大なるご支援のおかげで巌が無罪となり、出てきております。私は大変幸せだと思っております。
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芸能・スポーツ部門受賞 ミャクミャク(みゃくみゃく) への質問
Q.キャラクター発表当初は驚かれたこともあったけど、万博を通して世界中の人と仲良くなれましたね。周りの評価が変わっていくのをミャクミャクも実感したのではないでしょうか。その中でも変わらず貫き通したことと、臨機応変に変えたことはありますか?
大好き、かわいいって言ってくれる人もいっぱいいたよ!ミャクミャクはみんなのことが大好きだから、仲良くなりたいなという気持ちで触れ合うとみんなとすぐに仲良くなれるし、ともだちになれるんだ。だから、世界各国の人と文化との交流もできたし、いろいろ出会えて、おともだちになれたんだ。大阪・関西万博を通して『世界は多様でありながら一つ』っていうメッセージや思いを感じてもらえたらいいな。たくさんの出会いとふれ合いがあって本当に楽しかった!今日から江口さんとも、おともだち!
Q.万博を終えても、SNSなど新しい挑戦を始めていますね。万博が終わって、これからミャクミャクがどうなっていくのか、関心がある人も多いと思っています。ミャクミャクが今後やってみたいと思うことはありますか?
もっともっといろんな人とおともだちになれるように言葉を勉強したりしているよ。万博会場で会えなかった、もっとたくさんの人や生き物とお友達になりたいんだ。だから、ミャクミャクはいつもそばにいるよ!引き続き応援よろしくお願いします!みんな、またどこかで会おうねー!See You〜!
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受賞者の皆さんが示してくれた情熱や行動力は、私たちに行動の大切さと希望を教えてくれました。
その年を象徴する人物をたたえ、また、その感動が次なる行動者を灯す勇気の火種となり、そして、翌年以降にまた新たな象徴を生む。この繋がりが永続的に続くことを心から願うとともに、Public of The Yearが、その一助となればと考えております。
Public of The Yearについて
1人のその行動が、社会を動かし、つなげたことをたたえる、Public of The Year。 その年を象徴する人物とその行動を振返り、たたえることで、世の中を動かしているのは一人ひとりの 行動だと、誰もが体感できる世の中を目指して、PR TIMESが新たに立ち上げたアワードです。
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