株式会社元気移人研究所
地域を元気にする“しくみづくり”──誰もが笑顔で暮らせる社会を目指す、元気移人研究所の取り組み
2025年12月15日
「地域を元気にするには、何が必要だろう?」
この問いから始まったのが、ECサイト『元気のさとだより』を運営する株式会社元気移人研究所(読み:げんきいじんけんきゅうじょ)の挑戦です。日本の各地域には、まだ世に知られていない魅力が数多くあります。その魅力を商品という形に変え、人と人、地域と地域をつなぎながら“しくみ”で未来を描こうとするのが、代表取締役の畑野元さんです。
株式会社元気移人研究所は、『“元気”は、人と人の関わりから生まれる」という理念のもと、地域と人を繋ぐ“しくみづくり”に取り組んでいます。今回は、そのユニークな事業の背景にある哲学やビジョンについて、畑野さんにお話を伺いました。
──「元気」を生み出す研究所
『元気移人研究所』というユニークな社名には、畑野さんの根源的な思いが込められています。
──「元気」とは、どんな状態ですか?
「足を運んで歩く人、移動する人はなぜだか元気なんです。どこへでも行ける社会で、健康寿命を長くできたらいいなと思っています」
移住や旅行などで地域に触れると、人は新たな刺激を得て、心も体も元気になります。その対象は高齢者だけではありません。心を病んだ若者、地方で子育てをしたい家族など、人生の様々なタイミングで“元気”を必要とする人たちに、新しい選択肢を届けたい——そんな願いが社名に込められています。
畑野さんのバックグラウンドは、コンサルティングやサービス経営(MOS)の研究です。形のないサービスにどう価値を見出すかを追い求め続けてきた畑野さんは、その経験からEC事業を始めました。
──EC事業を始めた理由とは?
「ちょっとした工夫で、日本各地の普段利用しているものがもっと魅力的に見えてくる。国内の人にも、海外の人にも素晴らしいと思ってもらえるんじゃないだろうか」
コロナ禍を機に本格的に始めたEC事業の裏には、明確な意図があります。それは、単に商品を売るだけでなく無料のブランディングサービスを提供すること。情報発信まで手が回らない地域の方々に代わり、付加価値をつけて販売できるしくみを創ります。商品が売れることで地域にお金が循環し、地域が元気になる。これこそが『元気移人研究所』の原点です。
地域との共創ストーリー──4つの入浴剤に込められた想い
自社ECサイト『元気のさとだより』の事業を象徴するのが、4つのコンセプトを持つ入浴剤ブランドです。それぞれに、地域とのユニークな共創ストーリーが込められており、畑野さんはこれらが単なる商品ではなく、“しくみづくり”の入り口であると語ります。
● 入浴剤に込めた4つの想い
① 応援する湯:知られざる温泉地を支える
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全国には、泉質が素晴らしいのに未だに知られていない温泉地が数多くあります。このシリーズは、各地域の観光協会や旅館組合が手がけた入浴剤を、地域ブランドとして販売し、応援するものです。
「僕らは温泉地がアピールしたいことを、商品(プロダクト)を通してたくさんの方に情報発信しています」
知られざる温泉地に光を当て、消費者へとつなぐ。その流れが地域に新しい活力を生み出しています。
② ゼロから創る湯:リアルなお湯の特徴を味わえる入浴剤をお土産に
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山口県・湯田温泉には、入浴剤のお土産がありませんでした。そこで温泉の成分を分析し、現地の湯に近い入浴剤を開発。鉱物系材料を中心として配合しているため、着色量や香料、保存料などは無添加です。素材からの香りやトロみなどを考慮し本格的な温泉感の再現を目指しました。
一見シンプルな方法の裏には、地域特有の課題を見つけ、誰も挑戦しなかった形で解決する。このような、元気移人研究所ならではの挑戦がありました。
③ 復活の湯:失われた湯をもう一度再現する
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長野県・小谷村白馬栂池には、かつて濁り湯アルカリ泉の『栂の湯』という温泉施設がありました。現在、足湯のみが残り温泉施設はありませんが、入浴剤として復活させました。
「かつての『栂の湯』という温泉施設を覚えているコアなファンに、もう一度その記憶を届けたい」
これは単なる再現ではなく、地域の歴史や文化を未来につなぐプロジェクト。人々の記憶を呼び覚まし、地域の物語を残す取り組みです。
④ サスティナブルな湯:捨てられるものに再び価値を
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コーヒーショップにおいて通常は廃棄する、“コーヒーかす”を活用した入浴剤もあります。これはリサイクルではなく、新しい「サスティナブルなしくみ」からアップサイクルを創る試みです。
「捨てられるものに再び価値を与えることで、地域全体がもっと元気になる」
廃棄物を商品に変えることで、人や地域を巻き込む。まさに『元気移人研究所』のビジョンを体現する一品です。
モノの先にある“しくみ”
『元気移人研究所』が取り扱うのは入浴剤だけではありません。お米や天然ハーブ、塩など、多岐にわたります。
共通するのは“地域を元気にするしくみ”というビジョンです。
地域との関係性を一緒につむいでいく
畑野さんが重視するのは、地域の人からは一切広告費を頂かず無償でPR活動を行い、地域での活動に一緒に取り組んでいくことです。そこで生まれる信頼関係こそが、本当のストーリーを生みます。
「地域の人が大切にしているものをパッケージに詰め込めています。僕らは、商品を通じて地域の声を代わりに発信させて頂いております」
富山県黒部市では、地域の方とのDX支援を通じて農家さんとつながり、結果としてお米を販売できるきっかけとなりました。これは商品開発が目的ではなく、地域との関係性を築くための“きっかけ”にすぎません。
「日本の元気」とは?
未来について尋ねると、畑野さんはこう答えました。
「普段の何気ない暮らしが、喜びや笑顔があふれる社会になればいいですね。どこの地域でも心が元気な状態だといいな」
ビジネスを手法としながらも、その根底にあるのは「人々が心から元気になること」。その輪を広げていくのが、元気移人研究所の描く未来です。
「自分の地域に届けたいものがあれば、一緒に届ける手伝いをします。地域や地域商材のPRをします。」
この言葉には、「新しい一歩を踏み出したい」と思う地域の方々や、社会貢献に力を入れる企業、そして新しいしくみに関心を持つビジネスパーソンへのエールが込められています。
「元気移人研究所」はこれからも、モノを通じて人と地域をつなぐしくみを生み出し続けます。その先にあるのは、誰もが心から笑顔で過ごせる社会。あなたの地域の声や想いからも、きっと未来を元気にする力になるはずです。
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元気移人研究所について:https://genkiijin.jp/
もしこのストーリーに共感し、「一緒にできることがあるかもしれない」と感じていただけましたら、ぜひ気軽にお声がけください。地域と未来を一緒につくる仲間との出会いを、心から楽しみにしています。
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