SUPER PENGUIN株式会社

石川県展示会出展プロジェクト/「展示会」を通して復興支援を行う【展示商談会プロジェクトの裏側-2】

2026年01月01日

概要/

「展示会は未来をつくる場所」。能登半島地震を経験した石川県ブースの出展社の方々は驚くほど「前向き」。それは、展示会を通して得るのはそれぞれの「未来」そのものだから。そんな展示会をその時だけの「祭り」にせず、確実に「結果が出る場所」にする。それが、展示会ブースを通して出展者の展示会出展を支援し続けるスーパーペンギン(SUPER PENGUIN株式会社、東京都品川区、代表取締役 竹村尚久)の使命。今回は、2025年9月に開催された「インターナショナル・ギフト・ショー」に出展した公益財団法人石川県産業創出支援機構様のブースへの支援の様子、そして結果についてお伝えします。


■展示会は「ものづくり企業」と「店舗バイヤー」が出会う場所


-本日は、2025年9月4日(水)から6日(金)まで、東京ビッグサイトにて開催された「ギフトショー」へ出展された「石川県ブース」について、全体のプロデュースを行ったスーパーペンギン代表の竹村さんにお話をお伺いしたいと思います。


-まず、今回の出展の概要をお聞かせいただけますか?

今回当社が携わったブースは、公益財団法人石川県産業創出支援機構様のブースです。ギフトショー内では通称「石川県ブース」と呼ばれています。輪島塗・九谷焼・山中塗など、石川県の産業に携わる28社が参加する「自治体集合ブース」になります。


-ギフトショーというのは、どんな場所なんでしょうか?

そうですね。「ものづくりの企業と店舗バイヤーが出会う場所」というべきでしょうか。「ギフト」と聞くとプレゼントの展示会と思われがちですが、実際には世の中の店舗に並んでいる様々な「商品」が各ブースに並び、そこに全国の店舗バイヤーが訪れる。バイヤーは気になった商品を見て商談を行い、後日各社の店舗に商品が並ぶ。大雑把に言うと、このような場所です。社会のほとんどの方には目に触れない場所なのですが、皆さんがおなじみの店に並んでいる商品の多くは、この展示会がきっかけで並んでいることが多いと思います。


-この「展示会」から日本中の店舗に商品が流れていくんですね。

正確にはもっと細かな流れがあるのですが、そう思っていただいても決して間違いではないと思います。3日間で22万人もの来場者がありますから。でも、出展したからといって必ずどこかの店舗に商品が並ぶ、というわけではないんです。商品に魅力がなかったり、商品が良くてもブースのつくり方や、見せ方を間違えると、バイヤーは全く寄ってこなくなります。来場者も多いのですが、出展社も同様に多いので、「出展すれば必ず結果が出る」というわけではないんです。


-出展費用は安くないんですよね。

そうですね。一般的に展示会に出展しようとすると、1小間サイズ(3m×3m)のブースでも出展料金だけで40万円を超えます。それに加えてブースをつくる費用、交通宿泊費など。合計すると1小間サイズであっても100万円はかかります。3日間だけのためにそれだけ掛けることになるので、出展の結果は必ず出したいところです。だからこそ、出展の準備、ブースのつくり方や商品陳列の方法、会期中の接客方法など、戦略的に考えなければいけない部分は数多くあります。


■ギフトショー出展に向けての準備


-今回は、どんな準備を行ってきたんですか?


以前の記事にてお伝えさせていただきましたが、9月の会期に向けて、まずは6月に出展社全員にセミナーを行い、展示会で成功するためのポイント、出展する商品の選定方法、陳列の考え方、その他準備する事項などをお伝えいたしました。その後、7月に1社1時間の個別ディスプレイ指導を行い、28社全社と何を目的にし、どんな商品をどう展示するのか、といったことを色々とお話させていただいています。


前回記事(今回のプロジェクトの準備段階)

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-28社、全社に対して1時間。前回もお聞きしましたが、大変そうですね・・

実際には、そうでもないんですよ。皆さん、ディスプレイ指導の会場に商品を持参いただき、「この商品はこんな特徴があって・・」などと新商品のお話をお聞きしていると興味深くて、時間があっという間に過ぎてしまいます。合計4日間行うのですが、本当に終わるのが早いです。


-この個別ディスプレイ指導を7月に行ったんですね。

そうですね。それ以降は、各社がそれぞれで陳列の計画を行います。個別指導時に、「パッケージを作った方がいい」とか、「キャプション、配布資料を作りましょう」などをお伝えするので、みなさんその対策を行っています。一方で、当社側では、ブースの詳細図を描いて実際にブースをつくる設営会社と打ち合わせを行ったり、会場で配布するリーフレットのデザインなどを行います。ブースの製作図面などは合計30枚を超えますので結構時間が掛かります。


-まだまだやることは多いんですね。

そうなんです。むしろ個別指導が終わってからの方が大変で。図面ももちろんなんですが、ブースのデザインやリーフレットのデザインを完成させるためには、28社全社の「キャッチコピー」を考えなければいけなくて。キャッチコピーというより、会場でバイヤーさんが寄ってきてもらうための「売り込みの言葉」のようなものなのですが、この言葉と説明の文章(200字程度)は、毎年私自身が考えているんです。


■リーフレットの内容(出展者一覧)

https://speakerdeck.com/superpenguin/gihutosiyo2025qiu-slash-shi-chuan-xian-busuchu-zhan-she-lan


-全て竹村さんが・・・。前回仰ってましたね・・。28社、大変そうです。

意外にこの検討に時間が掛かります。ですが、ここはとても大事な部分なんです。この言葉で来場者さん(バイヤー)が寄ってくれるかどうかが決まります。ですので、ここだけは私自身で考えるようにしています。毎年のことですが、事務所近くのCAFEに籠って、個別指導の状況などを思い返しながら、どんな言葉だったらいいのかを1社1社細かく考えています。この検討とブースデザインの詳細の詰めを8月中ぎりぎりまで行い、9月2日・3日の設営日を迎えます。我々は設営初日の2日(月)から現場に入るのですが、出展社の皆さんは3日(火)の13時頃に会場にいらっしゃって商品陳列を行っていきます。


■今回の「石川県ブース」は?


-今回はどんなブースだったんですか?

前回に比べて、出展社数も小間サイズ(敷地面積)も同じなんですが、前回はブースを周囲に「開いた形」にしましたが、今回は敢えて「閉じた形」にしました。この「閉じた形状」は石川県ブースがこれまで行ってきた「標準的なブース形状」になります。

〇前回(2024年9月)の石川県ブース

前回のブースは、ブースのどこからでも入れてどこかれでも出られるレイアウトに。





〇今回(2025年9月)のブース

一方で、今回の2025年ブースは、全体的に閉じた空間にしました。通路に向けて敢えて「背」を向けているレイアウトです。実は集客のみを考えた場合、前回のような「開けた形状」よりも今回のような「閉じた形状」の方が来場者が集まるんです。






-閉じた方が? ふつうは逆ですよね・・

そう思われますよね・・。でも、実際にそうなんです。ただし、「コツ」はあります。全面を壁にするのではなく、ところどころに「隙間」をつくり、内部が「気になる」ようにするんです。そうすると、全面をオープンにした時よりも、来場者は集まるようになります。全面オープンだと、どこからでも入れる反面、いつでも離脱できるんです。しかし、今回のブースのように「全部が見えない、囲われた空間」だと、内部に入った来場者がなかなか離脱しない、というのが経験から分かっています。


-通路に向かって背を向けているのに、来場者は集まるんですね。

そうですね。今回もおそらく会場内で一番にぎわった場所だったのではないかと思います。背を向けていると「来場者が集まらないんじゃないか」と思われがちなんですが、実際にはそうではないんです。もちろん、全面が壁だったら誰も入ってこないでしょうが、このブースは、適度に内部が見えるように「隙間」をつくり、出展社の待機場所をブース中央のカウンター周辺にすることで、意図的に賑わうように計画しています。


-前回はオープンな感じですが、これには意図があったんですか?

そうなんです。前回(2024年)のブースをこのように開放的な形状にした理由は、この石川県ブースの周りにも石川県の企業が多くあったために「オール石川」的な場にしたかったからなんです。ご存じの通り、2024年の1月に能登半島地震がありました。そこから初めての展示会だったので、「全員で乗り切ろう!」的な気持ちも強く、周囲の石川出身ブースも巻き込みながらこの時はこのような形状を取りました。





-結果はどうだったんですか?

この時もかなりの来場者さんに集まっていただきました。おそらくこの時も会場の中ではかなり来場者でにぎわっていた方だと思います。もちろん、地震のこともありましたので多くの方にお気遣いいただきました。その要因も大きかったのでしょう。実は、私としてはこのオープンな形状で本当に来場者が集まってくださるかどうか、最初は多少不安な面もあったんです。今だから言いますが・・。


-竹村さんが「不安」とは・・意外ですね。

いつもは「絶対大丈夫です!」的な顔をしているので、大抵そう思われるんですが、実際には毎回「本当に集まるだろうか」「大丈夫だろうか」と思っているんです。絶対なんてありませんから。ちょっとした気のゆるみで計画が曖昧になり、結果的に来場者が集まらなかったとなる可能性は常にあるんです。ですから、会期が始まって想定通りに来場者が集まっているのを見ると、内心ほっとしています。




-そんな中で、今回の石川県ブースは以前の通り「閉じた形状」に戻したんですね。

そうなんです。実は、今回のブース形状については、前回同様にオープンにするか、閉じた形状にするかは悩みました。そこで、展示会後に出展社の方にいろいろとヒアリングをしたんです。そして、お聞きした内容を総合的に判断して、「全社」が出展成功することを目指すためには、今年のようにやはり「閉じた形状」の方がよいだろう、と決断しました。


-「閉じた方がいい」というのは意外ですね。

そうですね。ですが、結果的に今年は昨年とほぼ同じ条件にも関わらず、成約件数が54%増(昨年比1.54倍)となり、それに伴って成約金額も大幅に伸びました。



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■今回の「能登半島地震復興エリア」は?


-今年もブースの一部に「能登半島地震」に関係したエリアを設けたそうですが?

昨年、2024年の出展時は能登半島地震の後ということもあり、かなり力を入れてバイヤーの皆さんに能登半島の状況をお伝えする出展エリアをつくりました。この時は、極力多くのバイヤーさん達に輪島などの実際の状況を知ってもらおうと思い、その時の状況を詳細にお伝えするブースにしました。一方、今年は、昨年ほどではありませんがブースの奥に輪島や珠洲など、能登半島地震に影響を受けた企業の方々が集まって出展するエリアを設けて、「能登の皆さんが集まっているエリア」程度の内容にとどめています。






-今年は、昨年ほど大々的なエリアにはしなかったんですね。

そうなんです。能登半島地震から1年以上経過していることもありますが、これは「もう大丈夫」という意味ではなく、「前を向いて歩くべき」という意図から敢えて「地震」「復興」のイメージを持たせないようにしているんです。実際には、現在の輪島は公費解体が概ね終了し、これからようやく新しい建物を建てていこうかという段階です。まだまだ課題は多く、通常の生活に戻るには遠い道のりなのですが、それでも、このような展示会の場では、前を向いて全力で頑張ろう、という気持ちで皆さん出展をされています。


-なるほど・・。お気持ち、分かるような気がします。

当社は、2016年から石川県の皆さんの出展支援を行っているのですが、2020年からはコロナの影響があり、「みんなで頑張って乗り越えよう」と展示会に出し続けていました。そして、ようやくコロナ禍を乗り越えたと思った矢先にこの地震です。私も、地震の報道を聞いたときは背筋が寒くなりました。石川県ブースには輪島や珠洲など、能登の方々も多いんです。その皆さんの顔が頭の中を次々によぎって、ずっとネットを調べていたのを覚えています。


-コロナ禍に地震、そしてその後の大雨。大変な年でしたね。

そうなんです。実際にこれまで石川県ブースに出展された能登の皆さんの多くが大きな被害を受けました。ですが、あれから1年以上経過し、私も輪島の状況を伺いに皆さんのところを時々訪れるのですが、驚くのは、皆さん「驚くほど前向き」ということなんです。おそらく、被災された方全てがそうではないと思いますが、少なくとも展示会に出展されている方々は、本当にそんな大変な状況にあることを忘れてしまうくらい、前向きな方々なんです。おそらく、それは展示会に出展するからなのだと私は感じています。

■展示会は「未来をつくる場所」


-「展示会に出展する」ということがプラスに働いている、と。

以前から、私は展示会を「未来をつくる場所」だと感じているのですが、能登の皆さんに限らず展示会は、それぞれの「先」=「未来」を作り出す、つかみ取るために出展している場所です。そのために、セミナーを行い、個別のディスプレイ指導を行い、全力で成功にむけてサポートをする。実際に、この出展によって、多くの企業が取引先を見つけ、今後の売り上げを獲得していきます。その意味で、展示会は「未来をつくる場」だと思うのです。このことが、皆さんにいい影響を与えている、と感じています。


■YAHOOドキュメンタリー

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/605d6f19f5dd3a4dc5d772a9d3ff9ecd29d4a337






-確かに、皆さんいい顔されていましたね。

ですよね。実際には、この展示会が終わった後に現実に戻って、少し落ち込んでしまうこともあると思います。ですが、ここで動いて種を蒔いたことが、後になって確実に実を結んでくると思います。一時的なお祭りではなく、確実に実がなるように支援をする。これが私の、当社の支援方法だと考えています。今後もこのギフトショーや様々な場所での展示会、全国のポップアップストアなどに参加されることになりますが、皆さん更にパワーアップされていると思いますよ。能登の皆さんがどのように復興していくのか。その軌跡を是非見続けてほしいです。


-楽しみですね。

そうですね。皆様には、今後の出展情報等を気にしておいていただければ嬉しいです。











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