株式会社FIELD MANAGEMENT EXPAND

戦略から実施まで一気通貫に伴走。長瀬産業と歩んだ、 電気自動車のF1レース”と呼ばれる「Formula E」の協賛ストーリーづくりとアクティベーション

2026年01月15日

株式会社FIELD MANAGEMENT EXPAND(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:安田浩之、以下 FMX)は、化学品を中心とした商社である長瀬産業が世界最高の加速力を誇る電動モータースポーツ「ABB FIA Formula E」のチーム「Andretti Formula E」に協賛するにあたり、込められた背景やストーリー設計、イベントの実施まで、組織課題の解決を導いた施策設計のプロセスを一貫して担当しました。

本記事では、FMX Consulting部門 プリンシパル/クリエイティブディレクターの武田啓和(たけだひろかず)と、Experience Marketing部門 チーフアカウントプロデューサーの鶴岡亮(つるおかりょう)が登場し、長瀬産業 経営管理本部 コーポレートリレーション部 PR課で広報を務める高橋奈々子(たかはしななこ)氏、青砥優(あおとゆう)氏と『電気自動車のF1レース』とも称されるFormula Eの協賛ストーリーおよび施策設計の全貌について語りました。



化学品を中心とした商社である長瀬産業は、グローバルブランディングの一環として世界最高の加速力を誇る電動モータースポーツ「ABB FIA Formula E」のチーム「Andretti Formula E」に2022年から協賛しました。

長瀬産業が課題としていたのは、「なぜNAGASEがFormula Eに協賛をするのか?」が、社内外になかなか浸透していなかったこと。


「“Why NAGASE”を、ロジカルだけでなく、直感的・情緒的に理解できるストーリーとして整理して、言語化する必要がありました」


と、FMXでコンサルティングを担当する武田啓和は当時のことを振り返ります。課題を解決すべく、協賛ストーリーづくりからイベント実施まで、数多くの提案を行ってきました。


長瀬産業の経営管理本部コーポレートリレーション部PR課で広報を務める高橋奈々子様・青砥優様と、FMX Consulting部門 プリンシパル/クリエイティブディレクターの武田啓和、Experience Marketing部門 チーフアカウントプロデューサーの鶴岡亮が、今回の取り組みについて語り尽くします。

「これが欲しい」と言われる前に、必要なものを考えて差し出す

「長瀬産業と、Formula Eの関係性」を分かりやすいストーリーに落とし込むのは難しかったと言うのは青砥さん。しかし、長瀬産業はグループを挙げてサスティナビリティに力を入れており、世界で初めてネット・ゼロ・カーボンを達成したスポーツ選手権であり、世界で最もサステナブルなスポーツとして注目を浴びているFormula Eとは、サスティナビリティ文脈で共鳴するポイントがありました。



高橋さん(長瀬産業)

「2022年の協賛開始当初は限られたお客様をレース会場に招待することしかできておらず、会場以外の場でお客様との関係構築に活用しきれていない課題があり、会場にお呼びできないお客様向けにホスピタリティイベントをできないか、と考えていました。そこで、以前別案件で楽しくお仕事をさせていただいた武田さんに、ディスカッションしたいとお声がけさせていただきました」


話を受けた武田は、高橋さんとは前職からお付き合いがある、旧知の仲。課題を伝えられ、まず協賛の目的付けが必要だと、コンセプトと具体的な施策を考え、ディスカッションに臨みました。

その結果、FMXが担うことになったのは、全体設計とホスピタリティイベント実施の二つでした。



武田(FMX)

「まずは『なぜこの協賛活動をしているのか、分かりやすく説明したい』という課題を解決するため、Formula Eへの協賛活動への目的をどこに置き、どうアクティベーションしていくかを検討しました。サスティナビリティという長瀬産業のビジョンに近い部分に共鳴したからこそ協賛しているということや、ステークホルダーの皆様や従業員の方々、そして生活者の方々にこの活動をどう感じてもらいたいかを、設計していきました。長瀬産業が重視しているサスティナビリティへの取り組みを軸とすべきだと、NAGASEグループのスローガンである“Delivering next.”を発展させ、協賛活動のタグライン“Delivering next sustainability”を作りました」



高橋さん(長瀬産業)

「実は、私たち自身も最初ははっきりと課題を認識できていたわけではありません。『なんとなく、このあたりに困っています』と、少し雑なボールの投げ方をしてしまったところから始まりました。一緒にディスカッションして伴走していただきながら、何が本当の課題なのか解像度を上げてもらった上で、具体的な施策として期待を超えた提案をいただきました。協賛活動のタグラインも、私たちから作ってほしいと言ったわけではなく、武田さんから、『このプロジェクトを進めるには、こういったものが必要です』と提案いただいたものです。私たちが思い至らないところまで、積極的に考えてきてくださるのが印象的でした。私どものリクエストや課題感を、上手く言語化できなくても、本質を理解して下さっていることが感じられたので、ストレスが少ない状態で、楽しく進められました」


社内向けのEVワークショップなど、さまざまな施策を行った中で、特に印象的だと振り返るのは、お台場にある東京23区内唯一のモータースポーツ・サーキットコースであるシティーサーキット東京ベイで行った、Andretti Formula E×サステナのホスピタリティイベントです。

初めての大型イベント実施。目的整理からオペレーションまで一気通貫に伴走 

長瀬産業として、対外的にお取引先様をお呼びして事業部横断のホスピタリティイベントを行ったのは、実は初めてのこと。「Formula Eへの協賛活動が社内外に浸透していない」という課題を解決しながら、FMXのイベントチームが大事にする「エクスペリエンス」を掛け合わせ、長瀬産業への取り組みへの共感と純粋な楽しさを両立させたい。そのゴールにたどり着くべく考えたのは、ホテルやカンファレンスルームではなく、実際のサーキットコースでイベントをすることでした。



青砥さん(長瀬産業)

「場所のご提案から下見、目的の整理、コンテンツ内容、制作物まで、すばらしいクオリティとスピード感で、一気通貫で対応いただきました。特に感動したのは、空間イメージの3DCGグラフィックを、私たちが欲しいと要望する前にご用意してもらえたこと。一気に社内に説明しやすくなり、かなり活用できて、助かりました」


鶴岡のパソコンに映し出されているのは、実際に制作したイメージ3DCGグラフィック。高橋さんは「後からすごい高額請求が来たらどうしよう、と思うほどのクオリティでした」と笑いながら当時を振り返りました。


鶴岡(FMX)

「早い段階で同じイメージを共有して、皆さんにワクワクしていただきたい、ということが、我々からのひとつのプレゼントだと考えて、制作させていただきました。実際のスケール感でイメージを見た方が、次に何を考えて決めるべきか、共通認識を取りやすい。そのため、こうして3D空間として具現化したものを用意しています」


FMXが明確に意識し、クライアントにパートナーとして寄り添う際に大事にしているのは「クライアントと発注ベンダー」という感覚ではなく、「自分も長瀬産業の一員である」ということ。意見を遠慮することなく言い合い、誰も望まない方向に行くことを防ぎます。「自分が事業責任者として担当するなら?」という視座でプロジェクトを見通すことで、目標達成のために何が必要か、長瀬産業の先にいる顧客ひとりひとりに満足して帰ってもらうためにはどうすべきか、お客さんの動線などの細かいオペレーションまでおのずと気付きやすくなると、武田・鶴岡はともに語ります。


サーキットでイベントをすると決定し、準備を進めていましたが、初めて開催するイベントということもあり、最初は集客に苦戦していました。



高橋さん(長瀬産業)

「営業担当も、大切なお取引先様を、変なイベントにはお誘いできません。今回のような初めてのイベント開催になると特に理解を得るのは難しくなります。そこで、最初はスポンサーしているAndrettiチームと交流できますという趣旨だったのを、NAGASEのサステナビリティを全面に押し出して、事業部の展示をするなど、方針を転換したんですよね。すると、事業部も協力してくれて、展示の数もお客様の数もどんどん増えました」


鶴岡(FMX)

「ただAndrettiの方と交流して、普段会えない方と会えて面白かった、で終わっては、そもそも『なぜ長瀬産業が協賛しているのか』が浸透していないという課題解決の答えにならない。そこで、『五感でサスティナビリティを体験してもらう』という要素を入れました。事業部の展示やステージでのプレゼンタイムのほか、長瀬産業が取り扱う機能性糖質・トレハ®を提供いただきケータリングメニューを共同開発したり、EVカートに乗れるアクティビティを実施したりと、あらゆる角度から長瀬産業とFormula Eの共鳴ポイントであるサスティナビリティを体験できる施策を組み込みました」



武田(FMX)  

「サスティナビリティを掲げると、カチッと堅いものになりがち。でも、高橋さんたちが『サスティナビリティは、本来ワクワクするものなんです』とおっしゃっていて。そのときに『サスティナビリティは、楽しい取り組みだからこそ持続可能なんだ』と初めて思いました。ただひたすら真面目に脱炭素やリサイクルについて考えるのではなく、エンタメ要素が乗っかって面白い取り組みになると、みんなが自発的にやりたくなる。Formula Eの非日常のワクワクを乗せて、サスティナビリティのアクセルをドライブする、というストーリーが途中から出てきたときは、面白かったですね」


チケットは長瀬産業が取引先と協業して制作。日本の竹紙を100%使用。


動員に不安があったところから、いざイベント当日、蓋を開けると、当初目標としていた100名より多い 、128名のお客様が来場。EVカート体験が人気を集めたほか、普段はなかなか伝えることができない他事業部の取り組みを横断的に伝える機会となった。「次回があるなら、もっとたくさんの方を誘いたい」と、営業担当からはポジティブなフィードバックが戻ってきました。


青砥さん(長瀬産業)

「これまでの協賛活動は、結果を可視化できないこともあったのですが、このイベントでは目的に応じた施策ごとのKPIの設定と数値で結果検証し、最後にレポーティングまでできて、PDCAを回すことでとてもいい成果を得られました。最初の目的整理から企画提案、当日オペレーションまで、FMXだけで最後まで完結できるので、提案から叩き台の制作、見積もりまでが早い。さらに高頻度で定例会を開催していただけたり、気になるところがあればすぐ打ち合わせを実施するなど、柔軟に対応いただけて、とてもやりやすかったです」



毎回1つは、ワクワクする新しい提案を。支援で大切にする「楽しさ」

4人のクロストークが進む中で、高橋さんは「たまに、私たちのリクエストが細かすぎて、困ったことはありませんか?」と切り込みましたが、武田・鶴岡ともに答えは「NO」。


武田(FMX) 

「イベントだと、いろんなステークホルダーがいるので、当日まであらゆることが変わるのが当然。しかも、我々よりNAGASEさんのほうが大変なのが大前提。急な変更や細かいリクエストがあっても、それが当たり前です」


鶴岡(FMX)   

「常に変化があっても対応を考えられるよう、余力を作っておくことを意識しています。イベントの直前は、いろいろ何かしらが起こるもの。他社様も同じで、イベントに力を注いで向き合っていただいているからこそ、もっと良くするためこうしたい、という希望が出てきます。ただ、言われた通りにすべてをそのまま実行するわけではありません。我々はイベントのプロとして、『対応可能ですが、このようなデメリットが生じる可能性があります』と、きちんと考えてお伝えします。それでもやると判断いただいた場合は、成功に持っていけるよう、伴走します」


最後に、プロジェクト全体を統括した武田に、支援の中で特に大事にしていたポイントを聞きました。



武田(FMX) 

まずは「我々も楽しいかどうか」。一緒に考えている時間自体を楽しくすることを意識しています。この場合の楽しさとは、新しい発見があることや、効果が出そうな何かを見つけられること。少なくとも、ミーティングごとに最低ひとつは何か、自分たちもワクワクする新しい提案をするようにしていました。すると結果的に、できあがるものも皆さんにとって楽しいものになる。ときには、我々が担当ではないイベントについて提案することもありましたね(笑)。たくさん提案する中で、さまざまな兼ね合いで実際に行うのは1割程度ですが、百発百中を狙う関係性でもないので、どんどん意見を言い合いながら、ただ一緒に良くしていきたい、それだけです。

僕は前職時代からずっとコンサルで、自社で実行までできなかったのが、ずっとジレンマでした。でも、FMXに転職してきてから、自分たちで一気通貫でエグゼキューションまで提供できるようになったので、これからも人の心を動かす取り組みが少しでもできたら嬉しいです。アイデアは、実行しないと意味がありませんから


最後に、「ぜひ、これからもお客様と繋がれるようなイベントなどでご一緒できたらいいなと思います」と、嬉しい言葉をいただきました。改めて、高橋さん、青砥さん、貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。




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