東急グループ
本物のミュージカルが中高生の未来を刺激する「東急ミュージカルプログラム」――東急グループが渋谷で挑む、10回目の「文化の種まき」
2026年01月30日
東急グループが、最重要拠点である「渋谷」を舞台に、未来を担う中高生へ上質な文化体験を届ける「東急ミュージカルプログラム」。2012年の始動から、コロナ禍による数年の中断を経て、2025年に記念すべき第10回を迎えました。
舞台と客席が一体となる躍動感、キャストの息遣い、そして劇場に満ちる独特の緊張感。多感な時期に世界基準の“本物の表現”に触れる経験は、時に人生を大きく変えるきっかけとなります。効率や正解が求められがちな現代において、あえて「正解のない文化体験」に触れることこそが、次世代の豊かな感性を育む大切な一歩になると信じて、この活動を続けてきました。
今回は、プログラムの運営を牽引する東急株式会社の江戸直子と、その舞台を支える東急シアターオーブ(株式会社東急文化村)の染谷明宏が、記念すべき10回目を終えた今、現場で感じた参加者の様子や、渋谷という街が果たすべき「文化の種まき」としての役割について、それぞれの熱い想いを語り合いました。
■緊張した表情から、生き生きとした笑顔に――親子の絆を再確認できるような文化体験プログラム
―「東急ミュージカルプログラム」も今回で10回目となりました。実施を終えてみて、どのような手ごたえがありましたか。
江戸 コロナ禍を経て昨年度から数年ぶりに復活したプログラムですが、無事に10回目を終えられたことに、まずは大きな安堵感と達成感を感じています。当日のお客様の声を聞いて改めて確信したのは、中高生を対象とした本格的な文化体験プログラムの必要性です。小学生向けの体験イベントは私どもも含めさまざまなイベントがありますが、思春期という多感な時期に、こうした「大人と同じ基準」の舞台を、背伸びして体験できる機会は決して多くありません。また、昨年度の再開時から「東急ミュージカルプログラムのしおり」という冊子をお配りしています。そこにはミュージカルの魅力だけでなく、なぜ東急グループがこの渋谷の地で文化・教育支援を推進しているのかという想いを明文化して掲載しました。ご来場の皆さまに私たちが伝えたいメッセージがよりストレートに届いているという手応えを、今回特に強く感じることができています。
染谷 私は、このプログラムの開催にあたって、東急シアターオーブという劇場側の立場で携わって2回目になりますが、10回という継続の力を肌で実感しました。開催に向けて、東急線の鉄道や駅、その他様々な媒体でプログラムを露出展開されていまして、我々の通常のアプローチではなかなか届かない層の方々、特に今まで東急シアターオーブ、ミュージカルやショーにお越しいただいたことの無い方々と、このプログラムを通じて接点を持つことができました。一人でも多くの方に「劇場にまた足を運んでみたい」と思っていただけたら、劇場としても非常に大きな財産だと感じています。去年に比べて応募数もさらに増えていたと聞いていますし、長く続けてきたからこそ関心の輪が着実に広がっているのを実感しました。
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―当日の会場での反応で、特に印象に残っているシーンはありますか?
江戸 入場時にチケットをお渡しする際、お客様と直接対面する機会をいただいたのですが、最初はお子さまも親御さまも少し緊張されていて、どこか表情が硬いご様子でした。ところが、休憩時間や終演後に出てこられる際の表情は、まさに一変していました。今回の演目である『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』が持つ華やかさや、キャストの息遣いまで届く東急シアターオーブならではの躍動感に触れ、緊張がほぐれて心から楽しんでいただけたことが表情から伝わってきました。アンケートでも「成長とともに距離が離れていた息子と電車でゆっくり話し、感想を言い合いながら帰る時間が何よりの宝物になった」というコメントをいただき、私たちがお届けしたかった以上の価値が伝わったのだと感じ、胸が熱くなりました。中高生という多感な時期だからこそ、こうした共通の体験が親子の絆を再確認するきっかけになるのだと改めて教えられました。
染谷 確かに、会場では親子でワクワクされている姿が多く見られましたね。今回のようなショー形式の演目は、初めて劇場に来る方でも入り込みやすく、特に『ブロードウェイ クリスマス・ワンダーランド』ではホワイエの巨大なクリスマスツリーや公演のオリジナルキャラクターとの触れ合いの機会もご用意していたので、それらを通じて、お客様に自然と笑顔がこぼれていました。当日を迎えるまでに、親子やお友達の間で東急シアターオーブやこの公演が話題にあがり、色々なやり取りを経て応募、ご来場に至ったものと思います。劇場としては東急シアターオーブや公演を知っていただく機会としても大事ですが、プログラムを介して「ちょっと行ってみようよ」という親子やお友達の間の会話やアクションを後押しできていることも嬉しいです。
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―東急グループのまちづくりにおいて、このプログラムはどのような位置づけなのでしょうか。
江戸 東急グループは鉄道を基盤としたまちづくりの中で、地域課題への取り組みを大切にしています。特に「教育」「文化」「環境」「健康福祉」の4分野を社会貢献の柱としていますが、本プログラムはその中核の一つです。渋谷は、これから進路や仕事を決めていく未来の主役たちにとって、たくさんの刺激を吸収できる場所であるべきです。ここで上質な文化に触れ、自分の可能性を刺激できるような機会を作りたいと考えています。私自身も中学生の頃に学校行事で演劇や歌舞伎、お相撲などを鑑賞した経験がありますが、その時に感じた本物の凄みや刺激は、大人になっても自分の中に根強く残っています。そして親になった今「自分の子どもにも見せたい」という動機にもなっています。一度の体験が波及し、好循環となっていく……文化の力とは、そうやって世代を超えて繋がっていくものだと信じていますし、東急グループとしても、そのような機会を作っていきたいと考えています。
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■文化芸術の振興を底上げする一大拠点としての渋谷「パスポートがなくても、渋谷なら世界基準の芸術に触れられる」
―東急シアターオーブという場所が持つ魅力と、渋谷で展開する意義について教えてください。
染谷 東急シアターオーブは、かつて最新の流行や文化を発信してきた「東急文化会館」の跡地に建つ渋谷ヒカリエの中にあります。時を経てこの地からミュージカルという文化を発信し続けていることは意義深いですし、携わる者として責任を感じます。東急シアターオーブの客席は1,972席あり、この規模の劇場は国内でも限られますが、その規模に対して舞台から客席1階最後列まで約30メートルしかありません。実は舞台から客席を見渡すと、2階席や3階席を含めて客席の一つひとつが良く見えるんです。恐らく舞台上のキャストからもお客様一人ひとりの表情がよく見えることでしょう。客席の熱量と舞台のパフォーマンスの相乗効果が更なる臨場感や高揚感に繋がっているのだと思います。私たち劇場スタッフは東急シアターオーブの特徴を「パスポートがなくても、渋谷で世界基準の舞台が見られる」と伝えることが多いのですが、ブロードウェイやロンドンに行かずとも、渋谷に来るだけで本物のエンターテインメントに触れられる。有難いことに、開業13年間で「ミュージカルといえば東急シアターオーブ」というブランドが確立されてきたと感じます。
江戸 渋谷は働く街、ショッピングの街、遊びの街と多彩な顔を持っていますが、駅直結でこれだけの本格的な芸術体験ができるという“いい意味での気軽さ”が魅力です。文化的な拠点が一つあることで、そこに人が集まり、周囲にも文化の連鎖が生まれていく。かつての東急文化会館時代から続く、「文化芸術の振興を底上げする存在でありたい」という想いは、今もこの場所に着実に息づいています。
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―中高生が「本物」に触れることが、社会的にどう作用すると考えていますか?
染谷 舞台芸術は、目で見える情報だけでなく、音や周りのお客様のエネルギーを含めて全身で感じるものです。日常生活や写真・動画だけでは得られないこうした刺激が、将来の進路を考える際や、これから会う誰かと共通の話題を持つ際の種になります。そういった意味で中高生という多感な時期を迎える方々に、毎年このような機会を提供し続けることには、計り知れない意義があります。そして勿論気に入ってもらえたら嬉しいですが、「観てみたけど興味がなかったな」でも、私はいいと思っています。実際に自分で経験し、自分で色々なことを感じて気付くことも含めて、大切な経験です。その経験こそが、将来の自分自身を形づくる上での大きな財産になるはずですから。
―確かに近年は、失敗を避けたい、好きなものだけを追いかけたい、という傾向が特に若い世代で強くなっており、体験する前に合うか合わないかを決めつけてしまっていることも少なくないように思います。
江戸 そうですね。例えば、受験勉強などは一つの正解を追い求めるものですが、文化は多様性の塊です。今回、中高生が自らポスターを見て能動的に応募してくれたケースも多く、その「一歩」を私たちは大切にしたい。日本の文化を知り、世界の文化に触れることで、他者との違いを認め合えるようになる。そうした心の豊かさを育むことが、結果として社会全体の底上げに繋がると考えています。
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―今後、渋谷からどのような体験を届けていきたいですか?
染谷 渋谷では東急百貨店本店跡地での2029年度竣工に向けた新たな開発(Shibuya Upper West Project)も進んでいます。隣接する複合文化施設「Bunkamura」も現在のオーチャードホールのみ日曜・祝日中心の限定営業から、2027年1月4日より全館休館となりますが、東急シアターオーブは引き続き稼働しています。
江戸 1拠点に留まらず、渋谷全体でアーティストやクリエイター、そして観客を育成していく「文化の街」であり続けたいですね。また、東急グループには五島美術館やセルリアンタワー能楽堂などの日本文化を伝える拠点もあります。海外のミュージカルだけでなく、自国の文化を知り、誇りを持つ。その違いを知ることで、他者を認め合える豊かな人間性が育まれることを期待していますし、そのための取り組みを今後も続けていきたいと思います。
染谷 東急シアターオーブとしてやることは、日々積み重ねてきた歴史をさらに積み上げていくことに尽きます。世界基準の作品をお客様に提供し続ける。それをさまざまな世代の方に見ていただき、心に何かの種をまく場であり続けること。そして「東急ミュージカルプログラム」には今後もそういった機会の一つであり続けて欲しいです。もし、気になる公演がありましたら、ぜひ気軽に渋谷へお越しください。
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東急グループが継続してきた「東急ミュージカルプログラム」。それは、渋谷という街の歴史と文化を継承しながら、次世代の感性を育む息の長い挑戦です。数十年後に「あの時に見た渋谷の光景」が、人生の豊かさとして花開くかもしれない――。その可能性を信じて、東急グループはこれからも東京・渋谷の地で、未来への種をまき続けていきます。
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