株式会社 日立情報通信エンジニアリング
教育現場の煩雑なID管理を解消~バラバラだった認証基盤を統一~
2025年02月21日
教育機関におけるシステム管理は、複数の異なるシステムが共存し、IDやパスワードの管理が煩雑であるという課題を抱えていることが多くあります。特に学内外で使用されるシステムがそれぞれ異なる認証方法を求める場合、管理者の業務効率やユーザー(生徒)の操作性に大きな影響を及ぼします。今回、当社にご相談を持ち掛けてくださったある教育機関が直面していた課題はまさにこのようなものでした。
背景と課題
学内外のシステムが複数存在し、システムごとに異なる認証方法が必要だったため、ユーザー(生徒)や管理者は、複数のIDとパスワードを管理しなければならず、その運用に大きな負担がかかっていました。さらに、定期的なパスワード変更が求められることから、管理が一層煩雑になり、業務の効率が低下していました。加えて、現行システムの保守期間満了が迫っているという状況もあり、早急に新しい認証基盤の導入が求められていました。
【お客さまが抱えていた主な課題】
- ユーザーの追加や削除に工数がかかり、管理者の負担が増大
- ユーザー(生徒)はIDやパスワードを多数覚えなければならず、定期的なパスワード更新が面倒
- 現行システムの保守期間が終了し、今後の運用が不安定になる可能性がある
当社の解決策
これらの課題に対し、当社は統合認証基盤の導入を提案しました。統合認証基盤により、学内外の全てのシステムを一元的に管理し、シングルサインオン機能を実現することができます。これにより、ユーザーは一度のログインで全てのシステムにアクセスでき、IDやパスワードの管理が一元化されることで、管理者やユーザーの負担を大幅に軽減することができました。
加えて、現行システムの保守期間が迫っていたため、当社は一度に新しい認証基盤を全導入するのではなく、4つのフェーズに分けて段階的な導入を提案しました。この方法を選んだ理由は、以下の4つの効果が見込まれたからです。
- 段階的導入によるリスク管理 一度に全てのシステムを変更するのはリスクが高いと考えました。新しいシステムに移行する過程で何か問題が発生した場合、それがシステム全体に影響を及ぼす恐れがあるためです。段階的に進めることで、問題を早期に発見し、最小限の影響で解決策を講じることができました。
- 既存システムとの整合性確保 新しいシステムを導入する際には、既存のシステムやプロセスとの整合性が重要です。既存システムを完全に廃止するのではなく、新旧のシステムを並行して運用し、各フェーズで調整を加えながら進めることで、業務の流れを妨げることなくスムーズに移行が可能になりました。
- ユーザーへの周知とサポートの効率化 新しい認証基盤の導入は、ユーザーにも大きな影響を与えます。特に、学生などの多くのユーザーに対して一度に全ての変更を行うと、混乱を招く恐れがあります。段階的な導入により、ユーザーへの周知とサポートが各フェーズで適切に提供され、無理なく新しいシステムに慣れていくことができました。
- 技術的な課題の解決 新しい技術やツールを導入する際には、予期しない技術的な課題が発生することも少なくありません。4つのフェーズを経ることで、各段階ごとに問題を検出し、改善を図りながら進めることができました。このアプローチにより、最終的にはより安定したシステムが完成しました。
このように、4つのフェーズに分けた段階的な導入は、単に新しいシステムを導入するためだけでなく、リスク軽減、業務への影響最小化、ユーザー支援の最適化、そして技術的な柔軟性を確保するために必要な戦略でした。これによって、教育機関のシステム運用に対する信頼性が飛躍的に向上し、最終的には安定した運用を実現することができました。
導入の効果
統合認証基盤の導入によって、システム管理が大幅に効率化され、IDやパスワードの管理も一元化されました。この結果、ユーザーは一度のログインで必要なすべてのシステムにアクセスできるようになり、業務の効率が飛躍的に向上しました。従来、複数のシステムで個別にログインを行っていたため、時間の無駄が生じていましたが、これが解消され、業務の進行がスムーズになりました。
さらに、統合的な認証管理の導入によって、セキュリティの強化が図られました。従来の分散型の認証管理では、複数のポイントでセキュリティリスクが発生していましたが、統合されたシステムにより、リスクが大幅に低減しました。ユーザーが安心してシステムを利用できる環境が整い、情報保護の強化が実現しました。
また、複数の認証システムを一元化することで、運用コストの削減にも成功しました。システム管理の手間が減少し、運用コストが効率的に削減され、全体的なコストパフォーマンスが向上しました。
当社を選んでいただいた理由
お客さまが当社を選んだ理由は、いくつかのポイントに集約されます。
まず、当社の豊富なネットワーク構築実績により、信頼性の高さを評価していただきました。これは、お客さまへの提案時にネットワーク構築事例をご紹介したことで、当社の技術力と実績に信頼を寄せていただけた結果であると考えています。
また、当社はお客さまの課題に寄り添い、現行システムの保守期間を考慮して、システムを停止せずに段階的に構築を進めるという、リスクを最小限に抑えるアプローチを提案し、これを評価いただきました。
さらに、機器導入から構築、保守に至るまでを一貫して対応できる技術力があり、トータルでサポートできる点が大きな決め手となったとの声もいただいています。
最後に
当社は今回のプロジェクトで得た実績をもとに、さらに多くの教育機関や組織へのシステム導入を計画しています。お客さまのニーズに応じた環境を提供できるよう努めてまいります。
もし、ID管理やシステム導入に関するお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。
■事例について
教育現場の煩雑なID管理を解消 ~バラバラだった認証基盤を統一~
■日立情報通信エンジニアリングについて
株式会社日立情報通信エンジニアリングは、公共・企業、産業、ヘルスケア、自動車関連の分野において、ネットワーク機器や関連するソフトウェア・サービスを駆使したネットワーキングとカスタマイズやローカライズへ最適化するエンジニアリングと要素技術を提供します。詳しくは、日立情報通信エンジニアリングのウェブサイトをご覧ください。
■商標に関する表示
記載の会社名、製品名はそれぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
■お問い合わせ先
株式会社 日立情報通信エンジニアリング 営業統括本部 ビジネス開発本部
〒220-6122 神奈川県横浜市西区みなとみらい2丁目3番3号 クイーンズタワーB 25階
お問い合わせ:https://www.hitachi-ite.co.jp/inquiry/index.html
以上
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