株式会社サタケ
インテリア総合商社サタケが推進するイノベーション。新たなサービスの先に描く成長戦略とは?
2025年02月25日
株式会社サタケ(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:佐竹信敬)は、壁紙や床材、カーテン、建具、水回り設備などインテリア・内装・建材の総合商社(専門商社)です。
このストーリーでは、業界にイノベーションを起こすサービスで成長戦略を描く佐竹晋一専務取締役が、職業人としての人生観を変えることになった出来事や、住まいづくりへの想いなどを語ります。
壁紙などが普及していなかった時代に創業
株式会社サタケは1955年3月、祖父が創業しました。祖父は終戦後、襖や障子を扱う会社に勤めており、結婚してから「有限会社佐竹商店」を興しました。
ただ、「佐竹商店」は同業者のお客様を奪うことになってしまったため、襖や障子などを仕入れられなくなったそうです。その後、海外から壁紙などが流れてくるようになったものの、糊がない、パテもない、貼り方もわからないなど、問題だらけだったといいます。
当時は壁紙などの利用が一般に普及しておらず、粗悪なものも多かったのですが、祖父はエネルギッシュで、旅館を中心としたお客様に商品を提供しつつ施工も担っていました。経営資金が足りない時期もあったそうですが、祖父は「戦争に比べたら何でもない」と言っていました。
息子である現社長は大学を卒業後、弊社に入社しました。1975年、会社は千葉県に初めての支店を出し、大学を出たばかりの父は「千葉に行ってお客様をつくれ」と祖父に言われたそうです。
もちろん、お客様はゼロからのスタートでしたが、一生懸命に営業をして取引先を開拓しました。父はあまり社交的な性格ではないので、本当に頑張ったのだと思います。
顧客本位の独自サービスを展開
弊社は商社のため、自社商品を販売しているわけではありませんが、ご購入いただいた商品を自社便でお届けするなど、独自性を打ち出す多様なサービスを通じて差別化を図っています。
「地域密着のサービス」「迅速なサービス」「各店地域のネットワークによるサービス」「インテリア総合商社としての商品の品揃えのサービス」「講習会開催等の情報サービス」も展開し、商品を売って終わりにはしない企業姿勢を会社の基本的な理念に据えています。
お客様は、元請けに工事を依頼された下請けの施工会社や職人さんなど、いわゆる「川下」の業者の方々が中心で、今までは「川上」に入っていけないという暗黙の認識もありました。
ただ、そうした風潮は時代の流れとともに変わりつつあります。現在はネットショップや展示会に参加するなど、元請けに近い業者さんや一般のお客様にもアプローチをしています。
「営業活動」と「配送業務」の分離を計画
インテリア市場が冷え込んでいる現在は、事業を取り巻く環境にどう適応していくかが課題ですが、10年先までを見据えてさまざまな計画を立てています。
2025年に開始を予定しているのは、「営業活動」と「配送業務」の分離です。もともとそうすることを考えていたため、既に分離されている部分もあるのですが、これまではエリアや担当によって状況が異なっていました。
これからは、営業社員が営業活動に専念する時間をしっかりと確保できるようにしたいと考えています。配送業務を切り離すことで、営業社員一人ひとりの「売り」と「何ができるか」を明確にすることも可能となります。
弊社は、多種多様な商材を取り扱っていることを強みとしてきました。しかし、そのようなことは、今の時代では当たり前です。「何でもできる」ということは「何もできない」ということと変わらないと思います。
新たな「返答サービス」も開始へ
「営業活動」と「配送業務」の分離に合わせて、新たな「返答サービス」の実施を計画しています。「返答サービス」は、お客様からの見積もりなどのお問い合わせに3時間以内に返答するというものです。同様のサービスを明確に打ち出している同業者は見当たらないからこそ、弊社が実行しようと考えました。5年後の2030年にはサービスを開始できるよう、準備を進めています。
目の前の仕事を先送りしていると、後からしわ寄せがきてしまうことが多くなり、さらに忙しくなって時間がなくなるという悪循環に陥ります。
このような状況は、スピード感を意識しながら仕事をすることで、かなり変わってくると思います。お客様といろいろな話をする余裕も生まれるでしょうし、何よりも「3時間以内に返答」と言い切る方がわかりやすく、「サタケは対応が早い」というイメージも持っていただきやすくなると考えています。
「返答サービス」の開始に合わせては、「問い合わせ対応に商品の提案も付加する」ということも計画しています。お客様から聞かれたことにお答えするのは当たり前なので、それだけではない価値を提供したいと考えました。
ただし、弊社は取り扱っている商品が多数に上ります。類似商品も多いため、データベースをしっかり作成してからスタートさせる予定です。
社員の仕事への向き合い方が変わってきている
弊社は中小企業なので、社内の雰囲気はゆったりと落ち着いています。社員は人柄が良く、アットホームでマイペース、ガツガツしていないのが特徴ですが、事業環境の変化が激しい近年は、社員一人ひとりの仕事への向き合い方が変わってきているとも感じます。
社員は、以前と同じサービスを漫然と提供するだけでは立ち行かなくなるということを、よく認識してくれているのだと思います。
弊社では、いわゆる「成果主義」を前面に掲げているわけではなく、成果のみで仕事を評価することはございません。しかしながら、お客様の役に立って成果を上げなければ会社が続きませんし、お客様のニーズに合わせた良いサービスも提供できません。「マイペースでアットホーム」という軸は大切にしながら、時代に即したさまざまな要素を取り入れ始めました。
最近の若手社員は、純粋にインテリアを好きな傾向が強いと感じます。幅広いインテリア商品を自分たちで手配・販売し、お客様に感謝されることが、やはり嬉しいのだと思います。
お客様は専門業者なので、商品について一から説明する必要はないのですが、その分だけ商品の特徴など深い部分についてじっくりと話す時間を持てます。商社の一員として多くの人と関わり、密接なコミュニケーションを取れることも、働く醍醐味につながっていると感じます。
「大手に負けない」という気持ちを忘れずに挑戦
2025年3月に70周年を迎える弊社は、業界を問わず、うまく事業を展開されている企業から、時代に合わせていろいろなエッセンスを取り入れてきました。弊社は中小企業ですが、コロナ禍をきっかけとして劇的に進化した部分もあり、驚いている社員は多いと思います。今後も専務である私自身が、どのように会社を変えていくかを期待されていると感じています。
もちろん、世の中に「完璧」というものは存在しません。とは言え、自社に関するネガティブな口コミ評判については真摯に捉え、時代に合わせて改善していきたいと考えています。そうすれば、ネガティブな口コミ評判に対しても堂々と物を言えるようになるはずです。
ポジティブな口コミ評判はありがたく、「やって良かった」と感じますが、すべての口コミ評判は会社を良くするための原資として、現状のサービスなどのブラッシュアップにうまく活かしていければと思っています。
ここからどこまで上を目指せるかという前向きな意識は、全社員が持っていると思います。これからも「大手に負けない」という気持ちを忘れず、いろいろなことに挑戦していきたいと考えています。
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