大成株式会社
トイレ清掃の常識を変える「T-Bubble」 ~ビル全体の水を変えるという発想から開発。清掃時間を約63%削減!~
2025年02月12日
大成株式会社は、ビル全体の水を変え、清掃の効率化とコスト削減を実現するシステム「T-Bubble」を開発しました。清掃時に使う水に、細かい気泡(ウルトラファインバブル)を含ませることで、水の洗浄効果を引き上げ、便器の内側が通常よりも汚れにくくなります。「T-Bubble」とはどのようなサービスで、どのような思いで開発に至ったのか、T-Bubbleの営業担当である松本氏に話を伺いました。
◆トイレ清掃の常識を変える「T-Bubble」
「T-Bubble」は、建物の貯水タンクにウルトラファインバブル発生装置を設置し、トイレの洗浄効果を高めるシステムです。微細な泡が水の中に含まれることで、汚れが付きにくくなり、通常よりも少ない清掃頻度で衛生的な状態を維持できます。「T-Bubble」には、大きく4つのメリットがあります。
- 清掃の効率化
トイレ清掃の回数を減らせるため、清掃スタッフの負担を大きく軽減できます。
- 排水管の詰まり防止
微細な泡が尿石やバイオフィルムを根本から除去し、悪臭や詰まりの発生を防ぎます。
- 洗剤使用量の削減
東京都環境局の調査によれば、100ミリリットルの洗剤を排水すると、魚が生きられる水質に戻すために15,000リットルの水が必要とされる。T-Bubbleの導入で清掃頻度が減れば、その分、洗剤の使用量も削減でき、環境負荷の低減につながります。
- 植栽の成長促進
ウルトラファインバブル技術は農業分野でも活用されており、植物の成長を促す効果が期待できます。
このように、「T-Bubble」は単なる清掃の効率化だけでなく、環境負荷の低減にも貢献できると考えています。
◆なぜ「トイレ清掃」にフォーカスしたのか?
清掃業界では、自動床清掃ロボットのような技術革新が進んでいますが、トイレ清掃の効率化に関しては、まだ大きな変化がありません。私たちは、トイレこそが最も効率よく清掃負担を軽減できる場所だと考えました。
また、オフィス環境において、トイレの清潔さは従業員の満足度に直結します。LIXILの調査によると、「オフィス環境で最も重視するポイント」として「トイレの清潔さ」が第一位に挙げられていました。(※出典:オフィストイレの意識調査, 2022(LIXIL))私たちも、これまで多くのビルオーナー様や管理会社様から「トイレ環境の改善がオフィスの価値向上につながる」というお声をいただいています。
◆開発の背景~清掃スタッフの負担を軽減したい~
「T-Bubble」の開発のきっかけは、私たちの若手時代の経験でした。
清掃管理業務を担当していた際、早朝5時から清掃に取り組むスタッフの方々と接する機会が多くありました。ほとんどの方が私たちの親や祖父母と同じ世代であり、「もっと負担を減らせる方法がないだろうか」と強く感じました。
この想いを持ち続ける中で、社内の新規事業開発プロジェクトに参加することになり、チームメンバーとともに清掃業界の課題を深掘りしました。その結果、清掃スタッフの負担軽減と環境負荷の低減の両方を実現するために、T-Bubbleの開発を進めることになりました。
◆2年間の実証実験で明らかになった効果
水に関する新技術は、実証データがないと信用されにくいものです。そのため、私たちは自社ビルにT-Bubbleを設置し、約2年間の効果検証を行いました。
結果として、トイレ清掃の頻度を「毎日から週1回」に減らしても、美観が維持できることを確認しました。通常であれば時間とともに黄ばみや黒ずみが発生しますが、T-Bubbleを使用することで、それらの汚れがほとんどつかないことが実証されました。
この結果から、清掃負担の軽減だけでなく、人件費や洗剤コストの削減にもつながると確信しています。
◆展示会の反響と今後の展望 ~「洗剤使用量50%削減」を目指して~
「ビルメンヒューマンフェア&クリーンEXPO 2024」に出展した際には、多くの方々にT-Bubbleの魅力を知っていただきました。展示会の3日間で数十件の商談が決まりました。特に、大企業様からは「SDGsの観点からも導入を検討したい」というお声を多くいただきました。
私たちは、2026年までに「洗剤使用量を2021年比で50%削減する」という目標を掲げています。そのためにも、「T-Bubble」のさらなる普及を進めていきたいと考えています。「清掃の未来を変えることで、清掃スタッフの負担を減らし、環境にも優しい社会を実現したい」私たちは、T-Bubbleがファシリティマネジメントの新たなスタンダードとなることを目指しています。
もっと詳しく知りたい方は☞
大成株式会社SDGsサイト「ACTION TAISEI SDGs!」では、さらに具体的な内容をご覧いただけます。https://taisei-sdgs.com/news_single/?pid=547
【大成株式会社 概要】
所在地 :名古屋市中区栄3-31-12
設 立 :1959年
代 表 :加藤 憲博
URL :https://www.taisei-bm.co.jp/
事業内容 :ビルメンテナンス業、警備業、駐車場の管理、建築・土木工事全般に関する請負、労働者派遣事業、太陽光発電事業、建物・公共施設等の運営管理に関する請負ならびにコンサルティング
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