株式会社Mizkan Holdings
自然な甘さと腹持ちの良さで女性の心を掴んだ「Fibee むぎゅっとワッフル」開発者の思いと奮闘
2025年03月03日
発酵性食物繊維を手軽に摂れる商品を展開するミツカンの新ブランド「Fibee(ファイビー」。発酵性食物繊維とは、腸内にいる善玉菌のエサとなる食物繊維のことで、穀類や果物類など、さまざまな食材から摂取することができる。
「Fibee」では、「おいしさ」「楽しさ」「手軽さ」をキーワードに発酵性食物繊維を多く取り入れた商品を展開。「Fibee ほろあまバームクーヘン」や「Fibee ひとくちビスキュイ」など、女性がつい手に取りたくなるような商品をラインナップしている。
中でも人気の商品が「Fibee むぎゅっとワッフル」だ。しっとりとした質感で腹持ちが良いため、間食としてだけでなく朝ごはんとして食べる方もいるという。
日野由佳子。2018年入社。イノベーション開発部で商品開発・商品戦略を担当している
今回は「Fibee むぎゅっとワッフル」を開発したイノベーション開発部の日野由佳子(ひの・ゆかこ)に、“むぎゅっと”が生まれた背景などを聞いた。また、2025年3月に新フレーバーとして発売される「抹茶」「メープル」についても開発の裏側を聞いた。
「腹持ちが良い」をキーワードに女性が食べたくなるワッフルを
「Fibee」がブランドローンチと同時に発売開始した商品は全部で7種類。そのうちのひとつが「Fibee むぎゅっとワッフル」だ。アールグレイとココア、2つのフレーバーを同時に発売し、どちらの味もターゲットとする20〜30代の女性から支持されているという。
左「Fibee むぎゅっとワッフル ココア」/右「Fibee むぎゅっとワッフル アールグレイ」
健康をサポートする商品としてワッフルを展開するブランドは多くない。他にもドーナツなど選択肢がある中、ワッフルを開発することになった理由として日野は「Fibeeのワッフルの腹持ちの良さがターゲットに刺さった」と話す。
「即食性が高いものを考えながら試作を行っていく中で、とあるレシピで作ったワッフルが腹持ちが良いと好評で。ワッフルは見た目がかわいく、女性がテンションのあがる食べ物なので、そこに腹持ちが良いという付加価値を加えることでターゲットに喜んでもらえるのではないかと考えました」
「パン作りやお菓子作りを習っていたので、その技術や知識を活かせるかもとワクワクした」と話す
「Fibee むぎゅっとワッフル」は、発酵性食物繊維を含む原材料として小麦全粒粉・おから粉などを使用している。そこに三温糖やイソマルトオリゴ糖粉あめを加え、自然な甘みを出すことで、美味しさと健康感を両立した。
また、一般的なワッフルはしっかりとした甘さがありご褒美感が強い一方で、「Fibee むぎゅっとワッフル」は毎日でも食べやすいちょうど良い甘さと腹持ちの良さという、一般的なワッフルにはない唯一無二の強みを持つ。
「むぎゅっと」がワッフルの美味しさを伝えるキーポイントに
既存のフレーバーは「Fibee むぎゅっとワッフル アールグレイ」と「Fibee むぎゅっとワッフル ココア」の2種類(※取材時)。フルーツ系のフレーバーやきな粉、芋など10種類程度試していく中で美味しさを重視した結果、この2つに行き着いたという。
「特に、アールグレイはお菓子のフレーバーとしては珍しく、そこが刺さったようです。ただ、こういった商品は嗜好性が高いので、味が1つだけだと飽きてしまう可能性があります。なので、ターゲットから人気が高いアールグレイと、万人受けするココアの2種類を用意しました」
「Fibee むぎゅっとワッフル アールグレイ」参考小売価格248円(税抜)
「Fibee むぎゅっとワッフル ココア」参考小売価格248円(税抜)
「Fibee むぎゅっとワッフル」は味だけでなく、食感も一般的なワッフルの軽い食べ応えとは違う。発酵性食物繊維が水分を吸うため、生地がしっとりしているのだ。
その分かなり食べ応えがあるが、初めて食べた人がイメージとの乖離を感じてしまうのではないかという懸念があった。日野は「美味しさは妥協したくないけれど、「Fibee」のワッフル独自の良さを伝えるにはどうしたら良いかを考える必要があった」と話す。
「試行錯誤した結果、名前に「むぎゅっと」をつけようと。栄養素がギュッと詰まっている感じもありますし、名前もかわいいですよね。生活者から「本当にむぎゅっとしてました」というコメントをいただいたので、良さをちゃんと伝えられたかなと」
「Fibee」は美味しさを妥協しない──。イノベーション開発部で「Fibee」に携わるメンバーは、自分が美味しいと思うもの、欲しいと思うものを作ることを大切にしている。ブレない軸があり、それが商品に反映されているからこそ、ワッフルはブランドを代表する人気商品のひとつとなった。
新フレーバー「抹茶」「メープル」開発の道のり
2025年3月にはワッフルの新商品「Fibee むぎゅっとワッフル メープル」と「Fibee むぎゅっとワッフル 抹茶」が発売される。メープルは香り高く、しっかりとした甘さを感じられる味わいに仕上がっている。抹茶は、抹茶が持つ独特の風味と深みのある味わいが特徴だ。
左「Fibee むぎゅっとワッフル メープル」/右「Fibee むぎゅっとワッフル 抹茶」
どちらも使用する原料選びや配合に時間をかけた。メープルの場合はメープルシロップを使うのか、メープルシュガーを使うのかで香り立ちが異なる。メープル感がありつつ、芯のある甘さを出すための配合を探って試作を重ねた。
抹茶も同様に試作に時間をかけ、試作品の数は数百個にも及んだという。抹茶は熱・光・酸の影響を受けやすく、退色が起こりやすい。緑は退色しやすいという認識があったため、当初は抹茶味のワッフルを販売することは無理ではないかといわれていたそうだ。
「でも抹茶はターゲットから人気が高いので諦めたくなかった。半生菓子の技術的知見が社内になかったので、調べて、手当たり次第できることを試すしかなかったですね」
試行錯誤した結果、「クロレラ」を加えることで抹茶風味の向上ができることがわかった。また、退色してしまうという問題に関しても、クロレラを入れることで副次的に退色しにくくなることがわかり、2つの効果が得られたという。
自分が作った商品を世に出すことができるのはみんなができることじゃないから、いつも全力で味作りをすると決めている──。開発期間はメープルが約2ヶ月、抹茶が約1ヶ月。開発期間が限られている中でも日野が大切にしていたことは、いかに美味しいものを作るかということだったという。
しかし、生活者に手に取ってもらうためには、美味しそうと思ってもらえるような見た目であることも重要だと考えていたと話す。
「いかに美味しそうにパッケージを見せるかという部分は、結構意見を出しました。まずは「Fibee」のグリーンで健康に良さそうと思ってもらい、次にフレーバーを見て美味しそうだから買いたいと手に取ってもらうにはどうしたら良いのかと。生活者の方がどこを見ているのか調査もしながら決めていきました」
左「Fibee むぎゅっとワッフル 抹茶」/右「Fibee むぎゅっとワッフル メープル」
発売を控えた今の心境について日野は「どんな反応があるかドキドキしています」という。「まだ「Fibee」のワッフルを食べたことがない人にも楽しんでほしいです。抹茶好き、メープル好きの方にも食べてもらえたら嬉しいですね。色んな視点で楽しんでほしいです」
継続することが大切。1日に1個「Fibee」の商品を食べてもらいたい
最後に「Fibee」ブランドの今後の展望について聞いてみると「“Fibee生活”を実現したい」という答えが返ってきた。
「まずは食シーンを増やせるように商品ラインナップを増やしていきたいです。おやつのイメージは定着しつつあるので、例えばしょっぱい系の味を出したら、より楽しんでいただけるんじゃないかなと。個人的には“1日1Fibee”を目指しています」
健康を自分でマネジメントする時代。そうした中で楽しく続けられるブランドであり続けたい──。健康をサポートするだけでなく、食べることの楽しさを伝えるブランドとして、今後も「Fibee」は生活者の暮らしや食シーンに寄り添った商品を提供していく。
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