MRT株式会社
「ASEAN No.1 の医療 DX・医療人材プラットフォーム」の構築をかかげ、グローバル展開に挑む想いと展望
2025年05月08日
MRT株式会社(以下、MRT)は、大学病院の医師の互助組織として発足以来、日本全国で築き上げてきた医師のネットワークを強みとして、医療現場の主役である医師、医療機関、患者およびその他医療関係者に医療情報のプラットフォームを提供しております。このプラットフォームを活用した事業の中でも、特に医師紹介部門においては、約10万名の医師会員から全国の医療機関や自治体、企業とのマッチングを行い、医師紹介実績は、年間 20 万件以上、累計 200 万件以上(2023年5月現在、弊社調べ)を誇り、日本全国でNo.1 ※1 を獲得しております。
日本で培った知見・経験を活用し、MRT グループとして「ASEAN No.1 の医療 DX・医療人材プラットフォーム」の構築、ひいては東南アジア圏の医療向上を目指し、2024年には、東南アジア最大の医師向けプラットフォームを運営するDocquity社との資本業務提携を決議、さらにASEANの事業展開のHUBとなるMRT Global Management Pte Ltd(以下、MRT_GM)を設立し、現在ベトナム拠点展開を進めております。
今回は、MRTの主幹事業である医療人材プラットフォーム事業を長らく牽引してきた取締役であり、このたび、MRT_GMのCEOに就任した加藤修孝(以下、加藤)に、ベトナムの医療環境からMRT_GMの今後の展開、そこにかける想いをインタビューしました。
MRT Global Management Pte Ltd CEO 加藤修孝
MRTの事業本部を離れ、日本を離れ、ベトナムでゼロスタートに乗り切ったわけ
加藤は、MRTが上場後、命題としていた全国拠点展開の立役者であります。2017年にMRT参画後、大阪支社を立ち上げ、西日本エリアの事業拡大に寄与しました。その実績を以て、主幹事業を担うメディカル・ヘルスケア本部長に任命され、新規事業創出や業績の拡大を実現してきました。その加藤が、心血を注いできたメディカル・ヘルスケア本部を離れ、ゼロスタートとなるMRT_GMの代表取締役に着任するということは、社内においてもセンセーショナルな出来事でありました。
- MRT_GMの代表への着任について、ご自身はどのように捉えていますか。
加藤: 一つには、大学時代にアメリカへ海外留学した経験により、海外で生活するということ、その国を・そこに暮らす人々を理解すること、敬意を表することにも自然と自分の中で醸成されてきたということがあります。
さらに、お世話になったホストファミリーのお父さんが奇しくもベトナム人の経営者であり、この方から教えていただいたこと、そして深い学びの日々が、人生におけるターニングポイントであり、「日本は恵まれている、恵まれすぎている」という自分の価値観が形成されてきたように思います。こういう経験や縁が相まって、これから発展しようとしている海外の地域へ貢献したいという気持ちが強くなったように思います。
そして何より、MRT_GMは、MRTのグローバル展開に向けた最重要ミッションを担っており、支社立ち上げの経験、海外の国の方への敬意、個人的にいただいたご縁、そういったことをすべて含め、これはもう自分しかいないと強い思いを以て決意しました。
海外拠点立ち上げメンバーの壮行会
- ASEANを起点に事業展開するMRT_GMが、最初の拠点をベトナムとしたことについて教えて下さい。
加藤: ベトナムは国土が縦長で、医療の中心は、北のハノイか南のホーチミンのどちらかに人口が集中しており、人口約1億30万人※2に対し、医師9.9万人※3という状況です。日本ですら、人口1.2億人※4に対し、医師34万人※5でそれでも医師不足、医師偏在が課題とされていますが、ベトナムは医療が未発展であり、人口は増加傾向であるにも関わらず、地域偏在ならびに早くも高齢化社会を迎えつつあるといった多くの医療課題が山積しています。
経済産業省 医療国際展開カントリーレポート
ベトナム編 2024年3月 (2022年 WHO)
こうした状況を打破するためもあるとは思いますが、東南アジア諸国の中でも、ベトナムは海外からの医療機関や医師、医療以外でも外資の受け入れに対して柔軟であり、医療×IT、医療DXに対しても許容力が日本よりも高いと感じることが多くあります。
またそれ以上に、国や大手医療機関が医師の知識、スキルアップを重視、注力しており、MRTがこれまで蓄積してきた知見・経験を活かしたり、MRTが資本業務提携をしたDocquity社のプラットフォームを活用したりといった展開が最もスピーディにできるイメージがあり、東南アジア各国に向けても事例づくりができるという観点からも、最初の拠点として最適だと考えています。
- 現地の医療機関、医療従事者の方々と接してみてどのように感じましたか。
加藤: これは、医療従事者に限った話ではないのですが、ベトナム自体が大きな成長過程にあることが国民性にも現れており、余計な先読みや二の足を踏むようなことがなく、「今、何をしなければならない、だからこれをやりましょう!」という熱量やスピード感があり、圧倒されます。おそらく日本の高度成長期とも共通しているのではないかと思います。
そして人が本当に優しい!子どもに優しかったり、困っている人に優しかったり。
こういった環境の中で切磋琢磨して、共に成長できる確信を持っています。
- プロジェクトメンバーについて教えて下さい。
加藤: やはり最重要ミッションということで選りすぐりのメンバーを揃えています。
まず、もともと私の管轄であったメディカル・ヘルスケア本部内でトップの成績を収めたこともある福原ですね。彼女は営業部門のトップエージェントに従事し圧倒的な行動力で実績を積み重ねてきています。グローバル展開への想いも並々ならぬものがあり、MRTのグローバル化を信じてここまで来たといった背景があります。MRTでこれまで培ってきた知見・経験を水平展開すべく、マニュアルやトークスクリプト作成、他メンバーへの教育を担ってくれています。
そして、ベトナム語、日本語、英語を扱えるベトナム人のスタッフ2名です。一人は中途、一人は新卒での採用です。
中途で採用したDATは日本で営業経験もあり、言語が堪能であることに加え、非常に細やかな気配りができる、ベトナムへの想い、医療への想いも深いスタッフです。
新卒で採用したLINHはとにかく真っ直ぐで明るい、「まずやってみよう!」というチャレンジ精神が旺盛なスタッフです。
それぞれの個性が際立った良いチームができつつあります。
海外拠点立ち上げメンバーとベトナムで
- 現在苦労していることなどはありますか。
加藤: 私は他のメンバーより先んじて家族とともにベトナムに移住しています。大きな環境の変化の中で子どもたちが体調を崩すこともあり、やはり負担をかけているな、と感じています。しかし、そういった中でもMRT代表取締役であり救命救急専門医である小川に相談できることは非常に大きな安心感があり、医療が身近に感じられることをベトナムの方々にも広げていきたいと感じますね。
それ以外は・・・特にないですね! 持ち前の環境適応能力を発揮しています(笑)
- プライベートでの印象的なエピソードはありますか。
加藤: プライベートでの印象的なエピソードとしては、先にも述べたように外資の受け入れに柔軟であり、多様化も進んでいるため、近所の住人や子どもたちの学校環境などで、ベトナムの人々とも、さまざまな国からベトナムに移住している人々とも、非常に早く深い交友関係が持てており、それこそ、週末にパーティに呼んでいただいた際に、ベトナムの医療政策などで非常に重要な役割を担われこられた医師と仲良くなったり、仕事に関係のないところでもネットワークを築きやすいといったことがあります。
持ち前のコミュ力で現地ネットワークを構築中
- 現時点でのやりがいや今後の展開をどのように考えていますか。
加藤: そうですね・・・まだなにも無い状況で、生活環境も文化もインフラも何もかも違う状況で、ある意味人生をもう一回最初からやり直しというような状況・・・そんな面白い状況ってなかなかなくないですか?(笑)
でも、そこで困っている人たちがいて、将来「あなたたちの作ったプロダクトで助かったよ」と言われる未来、世界観が見えています。ここからできていく世界の、最初のスタート地点から貢献できる、そこにめがけて大きなやりがいを感じています。
まずベトナムで事業を成功させ、様々な事例を作っていくことを進めつつ、近隣の東南アジア諸国の人口動態、地政学的側面、法整備、医療環境および医療ニーズの調査・分析を進め、スピーディなグローバル展開を進めていきたいと考えています。
ぜひ、期待してください!
【脚注】
※1MRTは、株式会社東京商工リサーチが実施した調査にて「医師非常勤求人のマッチング件数(2024 年 12 月時点)」「医師スポットアルバイトの求人掲載件数(2024 年 11 月時点)」で日本全国でNo.1を獲得
※2 外務省 基礎データ (2023年、越統計総局)
※3 経済産業省 医療国際展開カントリーレポート
ベトナム編 2024年3月 (2022年 WHO)
※4 総務省統計局 2025年(令和7年)4月1日現在(概算値)
※5 厚生労働省 令和4(2022)年医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
令和4年12月31日現在
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