羽曳野市役所
「地域」と「行政」共同で課題解決へ!水路等の清掃活動、羽曳野市全域で約500tの汚土回収
2025年06月27日
羽曳野市では毎年、降雨災害を未然に防ぐ対策また生活環境保全の目的で、地域(町会や水利組合)と市が協力して、水路や道路側溝の清掃活動を梅雨前に実施しています。
この活動は、多くの降雨が想定される梅雨前の初夏の時期に、水路や道路側溝に溜まった土(汚土)などを地域と行政が協力し回収する清掃活動で、防災や住環境保全の目的で実施されます。通常、汚土は処理困難物として取扱われ、地域での処理が困難であり、行政が回収・分別・廃棄を行うことで、地域課題を「地域」と「行政」が共同して解決する取り組みとなっています。
【地域による水路清掃活動】
地域住民の皆さんが、自宅前や隣近所のお年寄り宅前の水路や道路側溝に溜まった汚土回収をするため、水門を閉めたり、グレーチング蓋を開け、水路の中に入り込み汚土回収を行っていきます。そして、水路に溜まったゴミ、雑草、汚泥等を引き上げ、市職員が協力して重機も使って回収し、回収物により選別を行ったうえで、車に積み上げ集積場所まで運びます。
【市職員による汚土回収作業】
【車に積み上げられる汚土の様子】
行政側が回収に重機を用いる活動は、近隣市を見ても珍しい取組みとなっており、最終的には、市の集積場へ市内中の汚土約500トンが集められ廃棄されます。
各町会等については、役員の高齢化が昨今の問題ですが、地域の安全・安心な暮らしを守るためにこの活動は例年行われており、作業日当日は町会や水利組合の方の手によって、多くの汚土が地区の各集積場へ集められます。
日々の生活や地域の防災として非常に重要な取組みで、今年も毎年の恒例行事として、地域と行政が一体となって協力して行っています。
~清掃活動に参加された「地域の方々」の声~
堂之内町会区長 金子さん
毎年行っている水路の清掃は、堂之内町会の皆さまや、他の地域へ移り住んだ出身者の皆さまにも手伝っていただき、町会内の水路を一斉に掃除しています。
地域で水害被害を防ぐ取組みでありますが、一方で地域が集まり繋がりを持てる貴重な機会の一つとなっています。堂之内町会も高齢化しており、水路に溜まった土を運ぶのも一苦労ですが、他の地域へ引っ越した町会出身の若者もこの時期に帰ってきてくれ、土の運搬や清掃活動の手助けをしてくれています。
この水路清掃は、防災や地域の住環境を良くするという取組みではありますが、地域コミュニティを作る重要な活動だと思っておりますので、ぜひ、多くの方にご参加いただけたらと思います。
堂之内町会 村山さん
この水路清掃は少なくても50年以上前から町会の皆さんで行っています。はじめは自分の田んぼへ水を引く水路の掃除ということで行っていましたが、田んぼがなくなり水路だけ残った今は、地域の水害被害を防ぐ、防災機能もあると思い、清掃活動を行っています。
最 近では町会が高齢化しているためか、清掃活動へ参加してくれる人数も少なくなってきているように思います。私自身、10年ほど前に川が氾濫し、家が足元ぐらいまで浸かる浸水被害を経験しております。ぜひ、皆さまが自分事として清掃活動に参加していただければと思います。
古市東町町会 岩井さん
2年前にここへ引っ越してきました。以前住んでいたマンショでは、このような清掃活動はありませんでした。
地域でこのような清掃活動をして町をきれいにするのはいいことだと思います。私自身、平日は仕事しており、なかなか町会の皆さんと接する機会が少ないので、地域の皆さまの顔を見ることができ、地域交流の良い機会となっています。
堂之内町会 青年団長 熊井さん
ずっと堂之内町会で育ち、現在は他市に移り住んでいますが、水路清掃は重労働ということもあり、自分自身、ずっと育ってきた地域に少しでも貢献したいという想いで、毎年、水路清掃の日には帰ってきて青年団の仲間と一緒に清掃活動に参加しています。
この清掃活動は、町が綺麗になることはもちろん、地域の方々との繋がりもでき、とてもいい機会だと思っています。町会が高齢化していることも問題だと思いますが、この地域の町会は、若い方々も多く住まわれていると思います。ただ、「だんじり」の見学者なども年々減っており、町会活動に参加する若い世代の方々が減ってきている印象です。ぜひ、若い方々も積極的に地域の活動に参加いただけたらと思っています。
~「行政」からの声~
羽曳野市長 山入端 創
毎年、水路清掃をしてくださっている市民の皆様に感謝申し上げます。
多くの方が自宅前の溝だけに留まらず、隣近所の溝や地域に通る水路などを長靴やウェーダーを穿いて清掃いただく姿に大変、頭が下がる思いです。
側溝に詰まりがあれば、汚泥の臭い問題やひいては大雨の際、氾濫し大きな災害へと繋がりかねません。この取組みは、市民協働により環境保全、災害対策に繋がる大変重要なものであると考えております。
「住環境をきれいに保つ」当たり前だと思えるこのことを継続する難しさを日々痛感するところですが、「この地域をみんなで守っていく」という想いを持って住民の皆さまが取組に参加していただいているその姿には感銘を受けるばかりです。また、このような皆様の取り組みは、地域コミュニティの活性化にもつながるものと考えます。
行政と致しましても、地域の皆さまと力を合わせて生活環境保全に努め、こうした地域課題を「地域」と「行政」が共同して解決する取り組みを通じて、市民の皆さまと共に、誇りと愛着がもてる「羽曳野」創りをさらに進めてまいりたいと思います。
羽曳野市 土木部 道路公園課
主任 樽本章紀
各地域の水路清掃活動に多くの皆さまにご参加いただき、心より御礼申し上げます。皆さまの手によって、地域の大切な水路等が美しく保たれ、安心・安全な暮らしに繋がっております。
市といたしましても、地域の皆さまと協力して地域課題に取り組むことは非常に重要ですし大変ありがたく、また心強く感じております。
今後も、地域の皆さまと力を合わせながらより良いまちづくりに努めて参ります。
問い合わせ
羽曳野市 土木部 道路公園課 管理担当
電話番号:072-958-1111
メールアドレス:douro@city.habikino.lg.jp
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