グレートワークス株式会社

戦略クリエイティブファーム GREAT WORKSで活躍するプロフェッショナルたち【エグゼクティブクリエイティブディレクター Eric Siu編】

2025年10月07日

コンサルティング×クリエイティブを強みに、戦略クリエイティブファームとしての進化を続けているGREAT WORKS。“Make Jumps Together” をビジョンに掲げる当社では、ロジックとクリエイティブ、2つの視座のジャンプを繰り返すことで、戦略的に新しい着想を得る「戦略的着想」という思考法を大切にしています。





そんなGREAT WORKSに10年以上在籍しており、2024年にエグゼクティブクリエイティブディレクター(以下、ECD)に就任したのが、香港出身のメンバーであるEric Siu(エリック)です。メディアアーティストとしての顔を持ち、これまでさまざまな作品を世に生み出してきた彼の最大の強みは、見る人をハッとさせる画期的なアイデア力。理屈だけでは導き出せない、周りの想像を遥かに超えるアイデアが、チームの力を加速させクライアントの心を動かしています。


これまでクリエイティブディレクター(以下、CD)として活躍してきたエリックが2024年度から、より広い視点でプロジェクト全体のクリエイティブ戦略を指揮するECDの立場になったことは、社内全体によい影響をもたらしています。クライアントワークはもちろん、GREAT WORKSのブランディングを推進する上でも、その強みが発揮されることが期待されています。今回は、そんな転換期の真っ只中にいる彼にインタビューを行い、現在の仕事に対する想いや悩み、今後めざしたいことなどについて深掘りしました。





ー まずは、経歴を教えてください。


幼い頃から絵を描くことが好きだった私は、2001年に香港にあるデザイン系の専門学校に入学しました。当時は社会がアナログからデジタルへと移行し始めた時期だったので、ソフトウェアを活用したデジタルメディアの勉強をしていました。


その後、より概念的な部分を反映させたメディア・アート作品がつくりたいと思い、大学へ進学。コンセプトやフィーリングといった抽象的な部分の落とし込み方について学ぶ中で、新しい技術を活用したり、誰もやっていないことに挑戦したりなど、とにかく「実験を絶やさない」という精神を持ち続けました。ロサンゼルスにある大学の修士課程に進んでからも、作品づくりに打ち込み、プロのアーティストとしての活動に専念しました。


日本に拠点を移したきっかけは、海外で開催されたアートイベントで展示をした際、そこに視察で訪れていた東京大学の教授から、研究室への誘いを受けたことでした。その研究室でエンジニアの方々とタッグを組んで生まれたのが、私の代表作である「TOUCHY Human Camera」。目元にカメラシャッター機能のあるレンズが取り付けられた、頭に被せる装置です。そのままでは何も見えないのですが、誰かがその人に触れた瞬間だけレンズが開き、アイコンタクトが取れます。さらに、そのまま10秒間触れ続けると自動でシャッターが切られる、撮影機能が付いています。「身体的なコミュニケーションの大切さ」を表現したTOUCHYは、各国のメディアに取り上げられるほど、世界的な評価を得た作品となりました。


そうして日本での活動を続けていた時、GREAT WORKSのチーフクリエイティブディレクターを務めていた鈴木曜さんと出会いました。そこで曜さんから「GREAT WORKSのCDになってほしい」と誘っていただいたことが、入社のきっかけになります。



エリックの開発した「TOUCHY Human Camera」



ー 始まりはクリエイティブディレクターだったんですね。

 そこから、どのような変遷をたどっていったのでしょうか?


2012年の入社当時は、アーティスト活動と仕事を両立させたいという気持ちから、フルタイムではなくプロジェクト単位で関わるという働き方をしていました。英語が話せて、海外に関する知見を持つCDとして、グローバル企業のウェブサイトや動画の制作に携わることが多かったです。




作品事例:Suntory Microsite





作品事例:Mitsubishi Electric「Our Stories」



クライアントワークにまだ慣れていなかった当時は、苦労も多々ありました。自分の伝えたいことや、つくりたい世界をもとに作品をつくってきた私にとって、クライアントに寄り添った作品づくりが求められるCDの仕事は、常に葛藤を伴うものでした。しかしクライアント一人ひとりと向き合っていくうちに、彼らの中にある情熱を引き出すことによって生まれる、新たなクリエイティブの可能性に気づき始めました。これこそが、アーティスト活動にはない、クライアントワークというものの価値であり、GREAT WORKSに在籍しているからこそ経験できる仕事だと思いました。


日本で生活し、この国のさまざまな文化や価値観に触れていく中で、グローバル案件以外の仕事もしてみたいと思うようになりました。また、日本人になりたいと考えていた私は、日本語を一から勉強し直し、念願の帰化をすることができました。帰化を機に、GREAT WORKSのフルタイムスタッフとして働くことを決意したタイミングで、CEOの山下さんから「ECDにならないか」と声をかけていただきました。



ー ECDに就任して約1年が経ちましたが、

  それまでに比べてどんな変化がありましたか?


最初のうちは、CDとECDの違いがどのくらいのものなのか、あまり想像がついていませんでした。しかし、実際に就任してみて感じるのは、「コミュニケーション力」と「客観性」がより求められるようになったということです。


クリエイティブを指揮する立場にいるECDになってから、クライアントとパートナー(外部のクリエイティブチーム)間の意見のキャッチボールを、いっそう重視するようになりました。特にGREAT WORKSは「戦略クリエイティブファーム」と名乗っているように、クリエイティブだけではなく、コンサルティング機能も持ち合わせているという特徴があります。だからこそ、クライアントの悩みによく耳を傾けながら、その声をきちんとクリエイティブに反映させるという、橋渡し的な役割がECDには求められます。積極的にクライアントとのコミュニケーションの時間をつくろうという意識を、以前より強く持つようになったのは、自分の中で大きく変化したことのひとつと言えます。


また、パートナーとの向き合い方にも変化がありました。ECDは手を動かして作品をつくる立場にはいないからこそ、一歩引いた視点から作品を見る力が必要です。例えば「このプロジェクトにはもっとインパクトが必要だから、作品上ではどのように表現するべきか」など、コンサル的観点とクリエイティブ的観点の両面を捉えながら、実際の制作チームとは異なる視点でブラッシュアップをかけていくことが大切です。プロジェクトを立体的に捉える力とも言えると思います。そうして磨きをかけていった作品は時に、「何かが足りない」と感じていたクライアントにとっての重要な「決め手」になることもあります。



ー エリックは、こうしたクライアントワークの他にも、

  GREAT WORKS自体のブランディングにも貢献していますよね。


GREAT WORKSのブランディング活動において、大きなターニングポイントとなったのは、2024年に新ビジョン“Make Jumps Together”を策定したことでした。これを皮切りに、ウェブサイトのリニューアル、自社メディアの立ち上げ、オフィスの内装デザインなど、さまざまなアップデートを進めてきました。私はそこでもECDの立場として、ブランド全体を指揮する役割を担い、GREAT WORKSらしさを対外的にどのように発信していくべきかを考えながら、それぞれのプロジェクトを進行しています。






特に、この会社にとって最大の武器だと感じているのは、“Make Jumps Together”の “s” の部分。この "Jump" には、一般的に言われることの多い「クリエイティブジャンプ」だけでなく「ロジカルジャンプ」の意味もあります。ロジカルジャンプはCEO山下さんが持つ圧倒的な強みであり、対してECDの私は、クリエイティブジャンプを牽引する立場にいます。ブランディング活動の中でも、この2軸が常に交わっている様を体現できるように、山下さんとのコミュニケーションを重ねていく必要があると思っています。



ー 最後に、エリックがこの先チャレンジしたいことを教えてください。


ECDとして最もめざしたいのは、GREAT WORKSのクリエイティビティを、外からきちんと評価される会社にしていくことです。現状は、コンサルティングのみで発注をいただく案件もあるほど、ロジカル面の強みを買ってくれている企業は多いのかなと感じています。


だからこそ、そこにさらなるクリエイティブの強みが加わった時、GREAT WORKSにしか出せない価値が発揮されるはずです。今後は両面の強みを引き出し、お互いを活かし合えるような仕事にしていけることが理想です。そのため、まずは会社全体のクリエイティビティの底上げにチャレンジしていきたいと思っています。そして、GREAT WORKSを今よりも「安心して任せられる会社」へと成長させていくことが、私のめざしたいゴールです。




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